隣の部屋の住人

ドッカーーン!!


「な、なんだ??!!爆発音?!一体どこから--?」


気になって窓を開けると隣の部屋から黒煙が出ていた。


真琴はとっさに火事だと思い、急いでドアを開けると隣の部屋のドアを叩く。


ドンドン!


「大丈夫ですか!?誰かいませんか!?」


大声で呼びかける真琴。


すると

--ガチャッ。


ドアがゆっくり開くと中からショートボブの女の子が恐る恐る覗いていた。


「す、すみません…。大丈夫です。」


「でも黒い煙が!早く逃げないと!」


「いや…ただ私がロボットの調整に失敗しただけですので火事の心配はありません。では。」


女の子は話終わるとドアを閉めようとする。


しかし「え、ロボット?!君ロボット作ってるの!カッコいい!」


目をキラキラさせながら話に食いつくまさかの真琴の反応に女の子は一瞬たじろぐも、関わりたくないのかドアをピシャリと閉めてしまった。


真琴はドア越しに話しかける。


「俺、今日から隣に引っ越してきました。篠田真琴っていいます。これからよろしく!」


----しばらく反応を待つが何も返ってこない。諦めて部屋に戻ろうとしたその時だった。


「…雫。服部 雫(はっとり しずく)です。

…よろしく。」


「よろしく!じゃあまた、ね」


真琴は部屋へと戻っていった。


ドアの向こうでは雫がへにゃへにゃと座り込む。


「お隣さんと喋っちゃった…。元気で優しい人だな…。」


そう呟くと少し頬が緩む雫であった。


----


気を取り直して荷物を整理する真琴。


ある程度荷解きも終わってきた。


すると一枚の紙に目がいった。


(そういえばここのシェアハウスではバイトもできると書いてあったし聞いてみよう)


そう思った真琴は階段を降りて雨林を訪ねに行くことにした。

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