第14話 ダンジョン12階層 蟻

 12階層にやってきたが見事に景色が変わっていない。11階層と同じように草原が広がっている。


「とりあえず弓のスキルを戻しておきましょう」


 視覚強化lv1を弾道補正lv1に戻す。やっぱりこっちのほうが使いやすいからな。さて武器はここままでいこうかな。

 コンパスで入り口を記録して、草原を進む。するとすぐにグラスウルフが現れた。


「またあなたたちですか」


 まあ慣れた相手だと思ったが、3体編成から4体編成に増えている。おかげで11階層では慣れて被弾しなくなっていたが、また少し被弾しそうだな。

 そう思ったが意外と被弾しないで戦えている。そうして結局被弾しないまま倒しきった。


「気配察知がすごいですね。まさかここまで便利だとは」


 気配察知のおかげで、後ろからの攻撃でもある程度分かるようになったのが大きい。いつもは囲まれるから、後ろから攻撃されることがあった。その結果被弾に繋がる。

 しかし気配察知で後ろから近付いてくるのがわかるから、対処できる。これならもっと早く気配察知のスキルにするべきだったかな。


「とりあえずグラスウルフは問題なさそうですね。他にはどんなモンスターがいるのでしょうか?」


 今回は予習してこなかったから、出現モンスターが不明だ。だがグラスウルフが出るのがわかったから、11階層を参考にすると最低でもあと2種類のモンスターが出るだろう。

 そうして進むと今度はどでかい蟻が出てきた。1mあるか? それくらい大きな蟻だ。


「気づかれてないようなので先制攻撃をしますか!」


 そうして放った矢は甲殻に弾かれた。もちろん気づかれたので、蟻はこっちに向かってくる。だがその動きは遅い。これなら逃げに徹すれば追いつかれることはないだろう。

 しかしこちらが矢を何発も放っているが、甲殻に弾かれて刺さる様子がない。甲殻の隙間を狙ってみるが、防がれてしまう。


「弓だと無理そうですね。それに剣でもあの甲殻を斬れるか不安が残ります。それなら……」


 蟻から距離を離して、装備を変える。弓が消えて、代わりに手に持ったのは斧だ。一番STRが上がる武器だ。スキルは斧術lv1と怪力lv1だ。本当はゆっくりスキルを見れたらよかったのだが。後でまとめてスキルを確認しなきゃな。

 蟻に向かって走るが、これまでと比べて遅く感じる。やっぱりAGIは大事だな。そんなことを考えてるうちに、攻撃範囲に入る。見る限り蟻は噛みつきしかしてこなさそうだから、こちらの方が攻撃範囲が広い。


「ふううう、セイッ!」


 だから走った勢いのまま、先に両手に持った斧を叩きつけることができた。そうするとガキンッと硬いもの同士がぶつかった音が響いて、蟻は吹き飛ぶ。吹き飛んだ蟻を見るとスタンになったのか、動く様子がない。だから2撃目を落ち着いて首に叩き込んだ。


「これで、終わり!」


 ザシュッとうまく首をはねることができた。虫の生命力は高いと聞くから注意していたが、そのままアイテムボックスに回収された。ダンジョンの虫は違うのか。


「ふー、まさか矢が刺さらないとは。弓で倒すのは気に入ってたんですが、この階層で使うのはやめておきましょうか」


 グラスウルフも出てくるから、このまま斧で戦うのは嫌なんだよな。戦えなくはないが、たくさん攻撃をくらいそうだ。そういえば盾は装備できるのか? できれば安定しそうだが。

 確認してみたが無理だった。まあ説明には人間が使うには小さいとか書かれてるけど、普通に両手で振らないといけないからな。


「無理なら無理で仕方ない。ポーションの在庫ありましたっけ?」


 アイテムボックスを確認してみると、低級ポーションが5個あった。とりあえずこれがなくならない限りは、大丈夫そうだ。それにたしかアイテムショップでも買えたし大丈夫だろう。


「さてそれじゃあHPにも気をつけつつ狩りますか」




武器 

小鬼の斧 斧術lv1 怪力lv1

防具

小鬼の革鎧 鉱石探知lv1、回避lv1、気配察知lv1

HP 100

MP 100

STR 10(+30)(+6)

VIT 10(+30)(+1)

AGI 10(+30)

INT 10

MIN 10(+30)

保有ポイント 14,650

アイテムボックス

装備制作

アイテムショップ

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