第4話 ダンジョン4階層 ネコ
今日はいつも通りダンジョンについての動画やニュースを見ながら朝食を食べる。普通のニュースを見るよりも面白いからな。
「北海道の大ダンジョンの到達記録を更新。東京周辺の特殊ダンジョン、ゴブリン王国のリポップを確認。アイドル冒険者が急増中」
いろいろと見ながらご飯も食べる。今日行く4階層ではネコが出てくる。だから4階層の動画を見ているが、大体はウサギやイヌと同じように戦えば良さそうだ。けどネコはひっかき攻撃だから盾で弾いてもあんまり隙が出来なさそう。そこら辺に気を付けて戦わないといけないな。
「それにしてもアイドル冒険者か……」
どちらかといえば攻略系の動画しか見ないからよく知らないんだよな。でも大体のアイドル冒険者よりは、俺の霞の方が綺麗だとは言える。まあキャラクリしてるから当たり前かもしれないが。
「アイドル冒険者目指してみるか? いやダンジョンに集中できなくなりそうだからやめとくか。強くなるにはドロップアイテムを交換してステータスを上げるしかないし。装備製作もあるけど、まだなにも表示されてないんだよなぁ。」
ちょっと後ろ髪を引かれつつも、今は装備製作について考える。何度か確認しているが???で埋め尽くされていて必要な素材もわからない。アバターカスタマイズに鍛冶スキルがあって、取得しないとダメかと思ったが鍛冶スキルはなかったから違うだろう。
「そうなってくると考えられるのは5階層のゴブリンだよなぁ」
ゴブリンからは重要な資源の魔石が手に入る。魔石はまあ一言で表すと万能エネルギーだ。火の火力を上げたり薬の効果を上げる、はたまた武器防具に使うまでなんでもいける。そんなわけで直近で手に入るとした中では、ゴブリンの魔石が一番可能性が高い。
そしてダンジョンをこれからも潜り続けることができるかもわかる。というのもゴブリンは醜悪な見た目とはいえ人型だ。だから少ない人数とはいえトラウマになる人もいるらしい。だからダンジョンの本番は5階層からなんて言われ方もしている。
「もちろん俺は大丈夫だと思うけど、実際に体験してみないとわからないからな。まあそうなったときはアイテムボックスで稼ぐか。」
そうして少し気の重いことを考えつつ朝食を終えた。そしてアバターに変身してからダンジョンに向かう。
「それにしても少しは慣れてきたでしょうか?」
歩きながら独り言をいう。今日でアバターで活動するのは3日目だからな。少しはこの体にも慣れてきてると嬉しい。まあとりあえず称賛や嫉妬ぽい視線は心地いいな。
そしてささっと4階層に来て脇道に行く。進んでいくと可愛らしいネコがいた。丁度良く背を向けてから先制攻撃できそうだな。
「シッ!」
胴体目がけて剣を振るう。当たったがイヌと比べると手ごたえが悪が、そのまま振り切って吹き飛ばす。だがネコはしっかりと着地をしてすぐさま向かってくる。そして爪で切り付けてくるのを盾で弾くがイヌと比べて隙が全然できない。
「めんどくさい!」
しばらく弾いては突っ込んでくるのを繰り返してると、徐々にネコの動きが悪くなってきている。スタミナ切れか! 結局疲れて動きが鈍ったところを剣で迎撃して倒した。
「ふー。イヌより面倒ですが、それほど強い気はしませんね」
どちらかといえばカウンターを決めれないのが問題だ。どうしたもんかと悩みつつ動画で見た動きを思い出す。
「そういえばこういう動きが速い敵には躱しざまに切っていましたね。やってみますか」
それからはネコの攻撃を躱しながら切れるように頑張った。最初のうちは大きく躱しすぎたりして、切りつけることができなかった。だが徐々に小さく躱せるようになって、躱しながら切れるようになった。
「随分と良くなったんじゃないですかね?」
そうしてしばらくネコと戦った。それにしてもこうなってくると盾じゃなくて違う武器も装備したくなるな。まあそれは装備製作に期待だ。
それとわかったことがあってこの体には痛みがない。ネコの攻撃を躱しきれなくてくらったのだが、不快感だけで痛みはなかった。
「痛みがないのはいいことですよね」
痛みを気にせず実戦で思いっきり練習できるし、痛みで動きが鈍ることもない。便利でいいな。まあその分残りHPに気を付けないとな。一応休めば少しずつ回復するようだけど。
とりあえずこのままネコを倒し続けて今日は終わった。宝箱はなくてネコのドロップアイテムは全部ポイントにした。ちなみにネコも1ポイントだった。
霞
武器 初心者の剣、初心者の盾
防具 初心者の革鎧
HP 100
MP 100
STR 10(+10)(+1)
VIT 10(+20)(+2)
AGI 10(+10)
INT 10
MIN 10(+20)
保有ポイント 235
アイテムボックス
装備制作
アイテムショップ
アバターカスタマイズ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます