第3話 ダンジョン3階層 イヌ

 朝起きるとすっきりとした目覚めだった。やっぱり精神的に疲れていただけで、肉体的には疲れがないからだろう。

 リビングに行くとメモが置いてあった。相変わらず親は大忙しだ。まあおかげで自由にできるからいいけど。配達物を確認するともう届いていた。中は女性ものの私服が詰まっている。昨日の朝に注文していたが、相変わらず早いな。

 朝食を食べたりと諸々をやっておく。休みのうちにダンジョンにいっぱい潜って稼ぎたいからな。


「そういえばレベルどのくらい上がったかな。たくさん倒したし3か4まで上がっていないかな」


 ステータスカードを確認するとそこにはレベル1と変わらず記載されていた。見間違いかと思って何度も見てみるがレベル1のままだ。


「もしかしてゲームアバターで戦ってもレベル上がらないんじゃ……」


 そうだとすればステータスが上がらなくていずれ詰むのでは。どうにかできないかと思って急いで変身して後回しにしていたシステムを見て回る。

 するとアバターカスタマイズのところで、対応するステータスを上昇させる機能があった。


アバターカスタマイズ

ステータス系

STR上昇……1万ポイント

VIT上昇……1万ポイント

AGI上昇……1万ポイント

INT上昇……1万ポイント

INT上昇……1万ポイント

MIN上昇……1万ポイント


 他にもいろいろなカスタマイズ機能があった。HPやMPを視界に表示させる機能から獲得したドロップアイテムの表示、アバタースキンやアイテムショップの充実。他には採掘や採取のスキル追加もあった。どれもステータス上昇よりも高額だが。


UI系

HP可視化……10万ポイント

MP可視化……10万ポイント

ドロップアイテム可視化……10万ポイント

採取ポイント可視化……100万ポイント

アバタースキン系

巫女スキン……10万ポイント

全身鎧スキン……10万ポイント

着物スキン……10万ポイント

十二単スキン……10万ポイント

ビキニアーマー……10万ポイント

スキル系

採掘追加……100万ポイント

採取追加……100万ポイント

釣り追加……100万ポイント

アイテムショップレベル2……100万ポイント


「……必要ポイントが多いですね。でもきっと素材を交換したときのポイント獲得が多いんですよね、そうですよねはい」


 変身したので口調を変える。試しに昨日手に入れたけど使い道のないウサギの血を1つポイントに交換してみると、保有ポイントが0から1になった。


「まあ2階層のドロップアイテムですし」


 声が震えてた気がするけど気のせいだろう。とりあえずギルドで売れる肉と皮以外のドロップアイテムをポイントに交換すると、保有ポイントは56ポイントになった。


「全然足りないですね。まあ昨日の感じからして上の階に行っても大丈夫でしょうし行ってみますか」


 そうと決まればダンジョンに向かう。もちろん届いた服を着てだ。昨日よりも反応が良さそうで嬉しい。おすすめを買っただけだが問題なさそうでよかった。

 そうして注目を浴びつつさっさとダンジョンの3階層にいく。ここではイヌが出てくる。それと3階層も2歳層と同じマップだ。というか4階層と5階層も同じだ。


「とりあえず1回戦ってみて連戦できそうなら1周してみますか」


 脇道に入るとすぐにイヌに遭遇した。匂いで分かっているのかこちらを見ている。昨日と同じようにカウンターで攻めよう。

 しばらくにらみ合ってるとしびれを切らしたイヌが突っ込んできた。噛もうとしてるのか大口を開けて飛び掛かってくる。

 そこを下からすくい上げるように盾で思いっ切り殴る! そうすると首がよく見えるのでそこ目がけて剣を振るう。すると少し抵抗を感じるが振り抜く。

 イヌが吹っ飛んだ後立ち上がろうとするが、そのまま力尽きてドロップアイテムになってアイテムボックス収納された。


「ふー。昨日のウサギと同じようにできましたね。それにしても立ち上がろうとしてきたときはひやりとしました」


 口に出しつつ精神を落ち着かせる。昨日のウサギ狩りで戦闘に慣れたと思ったがそんなことはなかった。とりあえず問題はなさそうだ。


「さて戦闘に慣れるためにもたくさん戦いますか」


 昨日と同じようにぐるぐると3階層を回る。今日は最初から行き止まりなんかも見て回る。


「お、あれは宝箱ですか」


 見て回っていると行き止まりに宝箱を見つけた。


「確か低階層で宝箱を見つけるのは珍しいみたいですね。それに罠もないらしいですし開けてみますか」


 開けると宝箱の中には瓶が入っていた。そしてそれがふっと消える。


「……もしかして宝箱もアイテムボックスの回収対象ですか?」


 中のアイテムが消えて宝箱も消えるのを見つつ呟く。アイテムボックスを確認してみると低級ポーションが入っていた。


「まあ低階層ですしこんなもんですよね」


 という意外なこともありつつ3階層をぐるぐると回る。そして4周したところで丁度良さそうな時間になったためダンジョンから出た。時間は腕時計を持ち込んだ。慣れてきたから意外と回れたな。

 イヌからは肉、血、皮、牙、爪がドロップした。といってもこれらはほとんど使い道がない。だからまとめてポイントにした。全部1ポイントで合計179ポイントになった。

 それと昨日の分のウサギの肉を少しと皮を全部ギルドに売った。こちらは使い道があるから売れる。とりあず小遣い程度にはなるかな。

 売るときはアイテムポーチというアイテムボックスのポーチ版を装って売った。アイテムポーチは魔道具にしては低価格で売ってるので初心者が持っていてもおかしくない。

 とりあえず明日は4階層に行ってみようと思いつつ、家に帰った。



武器 初心者の剣、初心者の盾

防具 初心者の革鎧

HP 100

MP 100

STR 10(+10)(+1)

VIT 10(+20)(+2)

AGI 10(+10)

INT 10

MIN 10(+20)

保有ポイント 179

アイテムボックス

装備制作

アイテムショップ

アバターカスタマイズ

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