参話 「婚活パーティーに、行ってみたい」

 或日、雑誌を読んでいる時に、「婚活パーティー」というワードを目にしました。 

 何、その、未知なパーティー。 

 一体、どんなものなの? 

 結婚願望は、ありません。 

 でも、何故だか無償に気になったのです。 

 行ってみたい、やってみたい。 

 それからというもの、TVを観ていても、「婚活パーティー」、「婚活イベント」など、度々目にする事に。 

 人って、気になる事があると、自然にその事に対して敏感になるというか、やたらと目に入るようになるのですね。 

 前々からやっていたのでしょうけれど、興味がなかったからか、目に入らなかった。 

 そんな時。 

 いつも一緒に遊んでいる友人に、「婚活パーティー」の話をしてみました。  


 どんな場所で、どんな事が繰り広げられるのか、知りたくないか?と。  


 友人は二つ返事で、快く付き合ってくれました。 

 取り敢えず、詳しく調べてみると、ほぼ連日、タイムリーに繰り広げられているではありませんか。

 しかも、看護師・保育士限定、公務員限定やら、年齢で組まれていたり、多種多様なパーティープラン。 

 これは…。 

 思っていたより、凄いな…。 

 しかも、女性は会費が安かったり無料だったり。公務員が相手だと、逆に男性が安いという、金額設定。それだけ人気があるのでしょう。 

 申し訳無いが、真剣に出会いたい訳では無かったので、会費の安かった職業安定している人達が参加する「街コン」とやらに行ってみることにしました。


 そして、当日。 

 ドキドキしながら受け付けをし、プロフィールカードというものを記入し、中に入りました。

 席に着こうと見回すと…。 

 

 人数、少なっっ! 


 どうやら、人気が無かったのか、たまたま揃わなかったのかはわかりませんが、男女共に、十名ずつも居なかったと思います。 

 まあ、練習(何の?)、と思い、挑みました。

 女性が座っているテーブルに、男性が一名ずつ、五分事に回ってくるスタイルでした。 

 そして、プロフィールカードを交換し、質問含め会話をするのですが、それがまた、かなり緊張しまして。 

 何を話したか、覚えていないのです。 

 ですが、五分後には、強制的にお相手が回されるのです。

 しまいには、お相手の番号も分からなくなりました。 

 無事にお相手のお眼鏡に叶えば、番号を記入した用紙を、婚活パーティー会社の方が発表するというシステムで、その日はマッチングした方はいらっしゃらなかったです。 

 必ず番号は記入しなくてはいけないらしく、私達も、結局番号は適当に記入し、何が何やら分からず終わりました。 

 ですが、マッチングしなくても、予め準備されている小さなメモがあり、電話番号やメールアドレス、LINEなどを記載し、気に入った方に渡せるリベンジマッチ(只、帰り際に渡すだけなので闘いませんが)もありました。 

 私も友人も、そのメモは何通か渡されましたが、空腹と疲労により、いそいそとランチへ向かいました。 

 そして、ランチをしながら、話し合い。  


 今回で、おおよその雰囲気は掴めた。 

 次こそは、と。 

 私達は、謎のリベンジを誓ったのでした。


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