生徒会突入、前編
あの後、何事もなく授業は終わり、制服に着替えて少し経ち終礼が始まった
ところで例の生徒は、教壇に掲示にしてあった、名簿を見たところ、名前を白根雪之と言うらしい
全く、名前から何まで白い奴だ、まあとにかく、たった数分の間ではあるが
観察した限りでは、あまり社交的ではないらしい
最も、俺にとっては他人の交友関係などどうでもいいわけである
そんな事より学校が終われば早く帰って、娯楽にふけるにかぎる
幸いにしてうちの担任は終礼がすぐ終わらす人だからな
「これで終礼を終わるけど、小笠原と神崎川は放課後に生徒会室に行くように」
クラスが騒めいた
皆の前で言わんでもええやん
かくして終礼が終わった
一体、何の用だか知らないが、俺は、早く用事を終わらせるべくそそくさと荷物を背負い、教室を出た
廊下はまだ大半のクラスが終礼をしている為か、まるで図書館のようで
無意識的に、静かに行動し、非常に居心地が悪い
そんな静寂をものかわと
「ちょっと待ってくださいよぉ!!小笠原くぅん!!」
神崎川はどたどたとはしりながら追いかけてきた
「おいおい神崎川、なんたってそんな焦ってんだ?」
「そっそれはァ・・・」
追いついてきた神崎川は肩で息をしている
「まさかとは思うけどお前、生徒会室への行き方が分からないのか?」
「まっさか」
神崎川は顔を逸らしながら答えた
生徒会は教室を出て渡り廊下を超えればすぐの場所にあるが入学したてだからわからなくても仕方がない
俺もさっき掲示板に張られていた校内マップを見るまでは生徒会室の存在すら疑っていた
「ところで、小笠原君、呼び出されるような事でしたんですかぁ?」
神崎川は自分のことは棚に上げてニヤリ顔である
「そうだなァ俺はお前と違って道に迷ったりしないからなァ?心当たりはないな」
神崎川は俺の肩を掴もうとしたが、、、
おれのパンパンに中身の詰まったリュックに阻まれて、肩を掴めなかった!!
「小笠原君、なんでそんなにリュックパンパンなんですか!!」
「ほらよく言うだろ?備えあれば憂いなしって」
「まさかその中にまさか全教科、はいっているわけじゃないですよねェ?」
神崎川は少し顔を引きつらせていた
「なんだ文句でもあるのか」
「重くないですか?ていうか適時、その日にある教科を入れればいいのに・・・」
神崎川は少し引いていた
「ところでなんで俺たちは呼び出されたんだ?」
俺は神崎川に聞いてみた、何せ神崎川の方が俺よりも明らかに生徒会のお世話になっている、
なにかしっていても何ら不思議ではない
「私に聞かれったってわかんないですよォあれじゃないですか?アニメや漫画であるなぜか主人公が生徒会に強制的に入らされるやつじゃないですか?」
神崎川は謎のガチトーンで答えた
「お前に聞いたのがバカだったよ」
俺が神崎川に言うと
神崎川は今度は先ほど同様、肩を掴もうとしたがやはりリュックに阻まれた
そんなこんなしているうちに俺たちは生徒会室の扉の前に立っていた
こんにちは~と言わんばかりに気持ちよくはいっていきたいものだが
この扉の周りだけ雰囲気が異様なのだ
この周囲だけせっかくの晴天であるのに窓がない故の暗くさ
周りに置かれている棚やロッカーは十分なスペースがあるにも関わらず狭苦しさを感じさを醸し出す
そしてそのすべてがこの扉の近寄りがたさを演出していたのだった
形骸のたまり場 茶散る @tyatiru123
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