第36話 黄金の指輪

 俺はあの騒ぎの後、何もなかったように知恵の間を出て寮へ帰るために、来た道を戻っていた。だがそのとき、頭に何か落下し石畳の道に頭に当たったと思うものが落ちておりそれは黄金の指輪だった


「いったい誰の物なんだ。それにおかしいな」


 俺は指輪を拾ってすぐ上を向いたがそこに人影はなく、青い空が広がっていた

 上には何もない、ならこの指輪はどこから落ちてきたのかが謎だが落し物は落し物衛兵にでも届けようと考えた途端


 なんだ…体が動かない、まさかこの指輪、呪術でもかけられていたのか!

 俺は大声を出そうにも口が開かない。捨てようにも指から離れない、それどこらか指が勝手に動いて左手の中指につけようとする。抵抗むなしく指輪をつけてしまった


「なんだこの指輪…って、口が動くし体も動くようになった」


 この指輪は何なんだ。そう思いつつアランはまじまじと指輪を見るとその指輪には古代文字が書かれており、古代のアーティファクトであると判明した

 書いてある文字は読めないが、術式なのは間違いない


「学園に戻って調べるしかないか」


 俺は歩きながら、マーリンについて…いや、正確にはマーリンが教えてくれたことについて考えていた。魔眼にはランクがあると言っていたが、だったらなぜ冒険者ランクのようなアルファべットではないのか。

 アランはあの時にマーリンが話した言葉を思い返す


「全て同じだと思っている…か」


 もしかして、マーリンが言ってたのはランクじゃなくて種類なのではないのか

 分からん。もういい、早く学園に戻ろう。

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