第29話 王都到着
「着いたぞ、久ぶりだな王都…今度はちゃんと観光する、いやしてみせる!」
王都についたばかりのアランは馬車から降りたそばから大声で言い、周囲の人からの視線を集める。周りからは「何だ、あの朝から公共の場で大声で叫ぶバカは」と
陰で言われ少し恥ずかしがる
レステル男爵の通行証のおかげで国境は税金を払わずに通れたし感謝しかないなまずは寮に荷物を置きに行くか
「御者さん、ここまでありがとうございました」
「いいってことよ、レステル男爵の頼みってのもそうだが個人的に王都に用事があったからな、そんじゃ、ここからは頑張れよ少年」
御者さん、結局最後の最後まで名前を押してくれなかったな。気のいいおっちゃんだったから次会った時に酒でも奢れるように名前を憶えておきたかったのにな
御者さんはそのまま王都の中央にある噴水広場へ向かっていった
「ちょっとレーラ!」
「どうかなされましたかサーティスお嬢様」
後ろから声が聞こえた、後ろに振り向くといかにも貴族な女性とメイドが何か話していた。俺よりもでかい声で話す貴族にメイドは何とかして収めようといった雰囲気だった。あのメイドさんも大変だな
俺には関係ないし早く寮に行かないと、それと余った時間で運命の大図書館を調べないといけないし…あと四年か
俺は寮へ地図を頼りに向かっていた…が
「迷ったな、それどころかさっきから同じ空間をぐるぐる回っている気がする」
迷ったのである。地図によると現在地には分かれ道がない直線の道のはずなのだが俺の目の前には、左、正面、右に道がある。そして記憶違いでは無ければここを通るのは三度目だ
「まずはループしているのか確かめるか」
俺は人差し指サイズの枝を魔法で生み出し自分の足元に置く
まずはさっき通らなかった右の道を真っ直ぐに歩くが
「やっぱループしてるな事前に伝えられた寮の到着時刻が迫ってきてる。早く抜け出さないと」
魔法で時間を確認する。寮には昼までにに到着しろと連絡されているそして今は
十時
俺は枝を置いた場所へ戻ってきていた。魔法で考えるとこれは空間系魔法になる
テレポート以外に一般的に公表されている空間魔法はない、そのテレポートも使える魔法使いは王国だけでも片手で収まるほどしかいない、新しい空間魔法もしくは公表されていない魔法ということになる。
俺は魔力探知を行ったが
「おいおい嘘だろ…こんな、こんなことできるのか…」
魔力探知を行って分かったことは、この空間が全て魔力で構成されている。誰かが魔法で空間を造ったこになる。化け物もいいところだ
「次は左だ、なんかこれ以上この空間にいたらまずい気がしてならない」
俺は左道を進んだ、今回もまた戻ってくるのかと思っていたが違った。同じ景色が続いているがいつまでたっても戻らない。
そのまま歩き続けてどれほどの時間がたったのか分からない
さすがに肉体も精神も限界だ…よし
「魔法でこの空間をぶっ壊す」
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