第28話 神力の使い方
俺は聞いたこともない声を聞きすぐに後ろへ跳び距離を作る
「お前、誰だ」
「見て分からぬか」
その筋肉だるまの男は腕を組み、胸を張って言ってくる
見て分からぬか、この空間は神が多い、そこから考えてこの男も神であると前提で考えて、200後半はある身長にくわえ、その身長の三分の二ほどの大きさの槍、赤い髪、まるで神力を使った俺みたい…まさか
「軍神アレス!」
「そのとうりだ、今回ここへ連れてきたのは神力の扱い方を教えるためだ」
それなら大歓迎だ、あの日以降何度か使おうとしてきたが統べが失敗に終わった
「教えてくれるなら早くしてくれと言いたいところだが、教えてくれる理由を聞きたいところなんだけど」
「……」
アレスは黙って何も言わない、表情から察するに言いたいとこだが言えないと
感じか
「言いたくないなら言わなくていいよ、それより早く教えてくれ神力の使い方」
「まずは己の中に意識を向けろ」
俺は言われた通りにしてみると暗闇の中で一か所だけで光っている。その光からは魔力とはまた別の力を感じ取れる
「それが神力だ。使う時は神の名を唱え体の隅々まで神力をいきわたらせればいい」
「やってみたけど魔力の身体能力の強化とはまた違った感覚だな…だけどいつもより体が結構軽いな」
あとは名を唱えればいいんだっけ
「アレス…あっガァァァ」
身体にとてもるもない痛みが走る、今まで生きてきた中で一番の痛みだ。骨折とかそんなレベルじゃない
腕や足どころか頭以外にはヒビが入り割れ目から血が噴き出ている
「本能的に頭は魔力で張杏したか、だがお主の場合はヘラクレスのように半神でないからな、体に魔力を張り巡らせて補強しろでないと二分もしないうちに死ぬぞ」
こいつ表情が変わらねぇどころか真顔で言ってやがるクソ!
落ち着け、魔力を少しずつまとえばいい
「フゥー!フゥー!…ハァ…これでどうだ」
「及第点といったところだが良いだろう。それなら五分はもつだろうな」
「これ…でも…五、分…かよ」
マジで死んじまいそうだ。今も呼吸がままならない
「もっと長時間その状態を維持したいのなら十二個の神玉を集めろ」
「しん、ぎょく…が、なん、だ…」
「お前の魔力は世界の抑止力によって分割された。その魔力をわしの力で神玉にし
封じ込めた、だから集めろ、長生きしたいのならな」
アランは過呼吸のままアレスの話を聴く
「な、が…いき、だと…」
「半神でもない純粋な人間が神力をもって無事で済むわけがなかろう、もって四年だ早く見つけたいのなら王国のどこかにある運命の大図書館へ行け、そこに手掛かりがある。あとは頑張るのだな」
「ま、て」
視界が真っ白になると
「アラン、!アラン!」
聞き覚えのある声が俺の名前を呼ぶ
「父…さん…?」
「大丈夫か、酷くうなされていたぞ」
多分神力を使ったからだろうな、それより
「馬車は?」
「もう来ている」
「分かった…早く乗らないと」
俺は外へ出て家の目の前にある馬車に乗る
「アラン…本当に大丈夫か…」
父さんのこんな表情、初めて見たな
「大丈夫だよ、夏休みのときに帰郷するからよろしくねって母さんにも伝えといて」
俺は父さんにそう言い残し、村を去った
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