第24話 目標はSランク
「まさか子供のうちに冒険者になるとは」
「確かに普通じゃ考えられないことだね、だけど今回は推薦があるから大丈夫だと
思うよ」
俺と師匠は歩きながらそんなことを話しているうちに冒険者ギルドについた
ウエスタンドアを開けて中に入ると、まさに西部劇に出てくる酒場そのもので、
バーテンダーがグラスを磨きながらカウンターの奥に立ち、冒険者からの注文を受け取る。中にいる人は冒険者が多い、女性の冒険者は少なく野郎ばっかでむさくるしく思える
冒険者と一般客のカウンターは別々になっているらしい、あの金髪の女性が
受付の人だろうか
「こんにちは、ジェニーさん」
「お久しぶりです。Cランクに上がった以降ギルドに全く来ないので村から出たかと
思いましたよ」
ジェニーという女性は笑顔で師匠と会話する
「ジェニーさん、実は今日来たのは僕の弟子を冒険者に登録しに来たんだ」
「弟子というのは、そちらにいる子供ですか」
「うん、まだ子供だけど実力は並みの魔法使い以上はあるよ、僕が保証する」
「フォルティス様、それは彼を推薦すると」
ジェニーさん冒険者に対して様呼びとか珍しすぎ、この人のスタイルの良さから
冒険者によくセクハラでもされているのかと思ったんだけど…いや他の冒険者の視線的に、彼女をそう思っている奴が多いのは間違いない。だったらなぜ…
「ぼく、お名前はなんていうの」
ジェニーさんは俺と目線を合わせて聞いてくる
考えすぎて聞こえてなかった…気を付けないと
「俺の名前はアラン、Sランク冒険者になる男とだけ言っておくよ」
「へぇ、ってことは目標はSランクなんだね」
「そりゃそうさ、冒険者全員の目標みたいなものでしょ、何か変なことでも言った」
ジェニーさん改めてみるときれいだな、金髪碧眼でスタイルもよく声もいい、まさに思春期男子の理想の女性像みたいな人だ
「それでジェニーさんだったけ、俺は冒険者になれるの」
「うん、君の師匠が推薦してくれたからね」
推薦か、前世でも高校に推薦入学した先輩がいたけど、それにしかいものなのかな
「なら早く登録させてよ」
「はい、ではこちらにサインと指紋をお願いします」
俺は言われた通り、出された紙にサインと指紋を登録する
「これでボクくんも仮だけど冒険者だよ、これからよろしくね」
俺はその日、仮冒険者になった
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