第3話 俺の名前

「カレン、元気な男の子だぞ」


「ええ、そうですね、あなた」


 どうやらこの二人が俺の両親らしい、今俺を抱きかかえてカレンと呼ばれている女性が母親で、近くで俺を見ている男性が父親かな、まあ面倒ごとを起こさいと思うし大丈夫かな


「よし、カレン、この子は剣士に育てるぞ」


 前言撤回、早速の面倒ごと発言、俺でなくちゃ見逃しちゃうね、というか俺の名前は何なのか早くしてほしい


「それよりもあなた、この子に名前を付けてあげないと」


 お、お母さんはまともそうだな


「そうだな~なんてつけるべきか」


「エンジェルなんてどうかしら」


 悲報、母親もまともじゃない件について

 嫌だ嫌だ、エンジェルなんて、よく自分の子供のことを天使みたいにかわいいっていう人いるけど本当に天使って名前つける奴いないでしょ、まずい、このままじゃ学校で出席を取るとき毎回、エンジェルさんて呼ばれるなんてまっぴらごめんだね

 頼む、お父さん頼む…


「エンジェルか、悪くはないと思うが可愛すぎないか」


 そうだ!そうだ!少しは子供の人生考えろ!


「あ・な・た、何か不服ですか」


「い、いやなにも…」


 お父さん、完全に尻に敷かれてる、しかも母さん怖すぎ

 やばい、どうしよう


「ダラス君、子供が無事生まれと聞いたが、おおこの子か、赤子なのに引き締まった顔をしておる」


 そういいながら俺に近づいてくるおっさん、いったい誰なんだ


「レステル男爵、お変わりないようすで誠に嬉しゅうございます」


 父はおっさんに頭下げている、男爵ってことは貴族か


「レステル男爵、お久しぶりです。二年ぶりでしょうか」


 母もベットに寝ながら言うが、しっかり目を合わしている


「ああ、このバカが私からの褒美を断った日以降会っておらんからな」


 父さんの方を見ながら言う男爵、頼む、助け舟を出してくれ


「それで名前はなんと言うのか教えてくれ」


「実のところまだ決まっておらず、エンジェルにしようと妻が言っており」


「それはおかしくないかね、天使は神の使い、神の使いの名前を人の子につけるなど信仰対象が神から天使になってしまう」


 男爵様、お願い、俺にまともな名前を付けてください

 俺は必死に祈りまくった


「そうだな、この子はどう育てるつもりなんだ」


「はい、立派な剣士に育てようかと」


「剣士、戦争か…戦の神、そうだな、アランなんてどうだ、戦の神アレスとダラス、そしてカレンを混ぜてみたのだがどうかね」


 めっちゃいいじゃん!それだ!それにしよう!


「なるほど、とても良いと私は思います、カレンはどう思う」


「私もそれに賛成です」


「よし、君は名前はこれからアランだ」


 男爵は俺を抱きかかえてから親がよく子供にやる、たかいたか~いをしながら名前を呼ばれた




 五年後



「アラン!もっと体全身の筋肉を使うんだ!」


 俺は父から剣の稽古をつけられていた

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