第2話 美咲の過去と45年前の未解決事件の関係性に迫る

 健太は翔太の日記を読み進めていった。そこには、高校時代の翔太と美咲の秘密の交際についての記述があった。2人は深い絆で結ばれていたが、ある出来事がきっかけで関係が壊れてしまったようだ。


「翔太と美咲が…。でも、何があったんだ?」


 そう呟きながら、健太は地図に示された場所へと向かった。たどり着いたのは、町はずれにある廃工場跡だ。そこは、45年前に美咲の祖父が殺害された事件の場所である。


 「美咲の祖父が殺害された事件の場所…。未だに犯人は捕まっていないらしいが、なぜこんなところに?」


 疑問を感じつつも、健太は丹念に現場を調べ上げた。やがて、彼の携帯電話が鳴り響く。画面には「芹沢美咲」の名前が浮かんでいた。


「健太君、話したいことがあるの。翔太君のことで重大な発見をしたわ」


 美咲の声は興奮に揺れていた。待ち合わせ場所の喫茶店で、2人は向かい合った。


 美咲はコーヒーカップを握りしめ、神妙な面持ちで話し始めた。


「翔太君、45年前に私の祖父が殺された事件の真相を追っていたみたい。そして、翔太君は、あの事件の犯人に関する秘密を知ってしまったんだと思う。」


 美咲の言葉に、健太は背筋を凍らせた。親友が追い求めていた真実は、彼女にとって重要なものだったのだ。


「美咲、君は翔太から何を聞いたんだ?」


 健太が問いただすと、美咲は首を振った。


「私はそこまでしか知らないの」


 そう言い残し、美咲は立ち去った。健太は複雑な思いを抱えながら、再び翔太の遺した地図を見つめる。


 果たして、そこで何を見つけるのか。親友が守ろうとした秘密とは。真相の全貌が明かされる時が、刻一刻と迫っていた。

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