第7話 邂逅
※第三者視点(どこぞの女神様)
「えっ?なぜ?」
私はカナタちゃんとの繋がりが途絶えたことに困惑する。
「そう簡単に繋がりが切れるはずが無いんですが…。」
「犯人は相当な力を持っているようですね。私の【完全探知Lv99(MAX)】の上から妨害して来ますので。」
私の探知を妨害できる存在など中々いない。
それこそ”神”の名を冠するものでないと…。
「…ッ!」
と、その刹那何処からか私は圧倒的エネルギーを持つ生命体を感知する。
「…厄介ですね。力を使うのも疲れるので嫌なんですよ。ね、別世界の邪神さん。」
「やはり俺の気配には気付いてしまうか。流石は管理を任された”管理神”というところか。」
「そんなダラダラと殺気を垂れ流していたら私でも気づきますよ。」
「その殺気に気付いているならば、なぜ殺気を当てられているか考えるぐらい容易いだろう?なぁ、”瑠璃之花神”カリル。いや、若しくはこう呼んだほうが良かったか?”魔神”カリル。」
「私はその呼び名が嫌いなんですが…。その前に殺気を止めて欲しいのですね。私は貴方に嫌われるようなことをした覚えが無いですよ。」
「覚えていないのは酷いな。俺はあの時から言っているだろう。『お前を殺す』と。」
◇◆◇
※一人称視点
「知らないてんじょ…(以下略)」
僕はノルマ達成後、部屋の中を見渡す。
壁や天井は木製で、少し湿っぽい。
そこに置いてある藁の上に僕は寝ていたようだ。
「はっ!?そういえばゴブリンの親玉的な存在は!?」
僕は警戒しながら部屋にある扉を少し開け、外を覗く。
僕のいる場所は小屋のようだった。
外には広場があり…そこにはゴブリンが大量にいた。
「これは…、脱出はキツそうかな。」
ゴブリンだけで100匹以上は見えるし、その上位種らしき存在もちらほらいる。
まず、今の僕ではタイマンならまだしも、集団で来られたら勝てないであろう。
ゴブリン達の様子を窺っていると、頭に冠を乗せた体長3メートルはある巨大なゴブリンが僕の方に向かってきた。
―――マズい!隠れなきゃ!
と考える暇もなく、ゴブリンの親玉は僕のいる小屋に到着した。
そして、扉は開かれる。
「グギャ」
「うわっ!」
僕は尻もちをついてしまう。
「グギャギャ?」
襲われる!と思ったが襲われることは無かった。
親玉ゴブリンは僕に手を差し伸べてきたのだ。
手を取り立ち上がると、親玉ゴブリンは何かを話し始める。
「グギャギャ。ギャギャ?」
何を言っているのかが全くわからない。
すると、親玉ゴブリンは指から魔力を出し、何かを書き始めた。
5分後ぐらいにはそれは完成していた。
幾つもの複雑な図形が魔力によって書かれたそれは魔法陣である。
最後に親玉ゴブリンはその魔法陣に向かって魔力を更に込める。
すると、魔法陣は光出し…。
一見何も起こらなかった。
…しかし。
「グギャ『どうだ?』」
「誰っ!?」
ゴブリンから声が聞こえてくる気がする。
「グギャギャ『安心しろ。俺はお前に危害を加えるつもりはない。』」
やっぱり聞こえる。
「あの…。貴方が僕を助けてくれたんですか?」
「ギャ。ギャギャグギャギャ。グギャギャギャギャ『そうだ。名乗っていなかったな。俺は”ゴブリンエンペラー”のコンブだ。』」
昆布?いや、きっと昆布ではない。
「コンブさん、僕は”半堕天使”のカナタです。」
「ギャギャ。グギャギャ。ググギャギャグギャギャギャギャ。ギャグギャギャグギャギャ『”半堕天使”か。なるほどな。かなり”魔王”に近い種族だな。ま、俺は”魔王”だがな」
「魔王?」
「ギャ?グギャギャギャギャギャグギャギャ『何だ?そんな事も知らないのか?』」
「魔王という言葉自体知らなかったんですけど…。」
「ギャギャギャ『そこからかよ。』」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
後書き
ども、のこじです。
遅れてすみません。
寝てました。
少し重要回かもです。
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