第8話 魔王とは

前書き

コンブの「グギャグギャ」ちょっと書いても意味がなさそうなので『』内の会話のみで書くことにします。

(本音:書くのが面倒)

それと、6話でカナタの見た目について少し追記しました。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


『魔王を知らないのかよ。』


「魔王という名前自体は知ってるのですが、詳細を知らないんです。」


魔王はラノベとかでよく出てくる。

だけど、この世界異世界での魔王がどういった存在かは知らない。


『そうか。まず、魔王の定義を話そう。魔王が魔王であるためには幾つかの条件を満たす必要がある。』


コンブさんは僕を抱えると、ここゴブリンの街の近くの丘へと高速で移動した。


『1つ目の条件は2パターンある。”大きな魔物の群れの王である”ことか、”圧倒的な強さを持つ”ことだ。どちらかを満たせば1つ目の条件が達成される。俺は前者だな。』


この間にもゴブリンの街ではゴブリンがせっせと働いている。


『どちらかと言うと、お前は後者の条件を満たしやすい。』


「でも、魔物ではないですが…。」


『後者の条件は魔物でなくても達成できるからな。”人族の魔王”もいるぞ。』


人間なのに魔王ってなんだろう。


『2つ目の条件は”名と理性を持つ”ことだ。名前は自分で自分につけることが出来ない。だから、他者から名付けされる必要がある。つまりボッチでは魔王になれない。また、理性のない生物は王たる資格がないとして、強制的に魔王の選考から弾かれる。』


「でも魔物は理性がないのでは?」


『名付けされた魔物は理性を持つ。俺の場合は―――。まあ、俺の場合は置いておこう。』


何か深い理由があるのだろう。


『俺の配下達も皆”名持ち”だぞ。理性を持つからこそ成り立つ俺の集落だな。』


確かにコンブのゴブリンの集落は広く、皆理性を持って行動しているように見える。


『3つ目…最後の条件は”神に認められること”だな。神とは知ってると思うがが女神カリルのことだぞ。』


「神が魔王を認めるんですか?」


『そうだな。俺も認められたぞ。お前も力を持てば魔王として認められ、また女神に会えるかもしれないぞ。』


「ま、まあ会えなくても良いんですけどね…。」


ちょっとあのテンションと腐り具合にはついて行けない。


『魔王になっておくのはオススメするぞ。デメリットは特に無いしな。』


「そうですか…。」


『魔王の話は一旦さておき、お前のこれからのことについての相談だ。お前はどうしていたい?旅に出るなら餞別ぐらいは渡すし、残るなら住居を用意するぞ。』


これからのこと…か。


『お前の好きなように決めると良い。ま、俺の街の紹介ぐらいはするがな。ちょっとついてこい。』


こういう事は街をよく見てから決めようかな。


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※第三者視点


えっ…。

これまでの●●の流れと違う気がする。

なんで?


…これならもしかしたらこの●●●から抜け出せるかも。

これで8106回目の目覚め。

今度こそ●●にしなければ。


新たなる●●を。


そして、


私が●●されるきっかけになった●●を止めにいかないと。


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※主人公視点に戻ります。


僕はコンブさんと街を見回った後、決めた。


今後について。


「お願いがあります。」


『どうした?』


「僕を強くして欲しいです。僕自身を守り、そして、とある目標のために。」


とある目標がある。


『目標は…。聞かなくてもいいか。お前がその意思を持つと言うならば、強くする事を約束しよう。無論、意思を持つのだな?』


「勿論。」


コンブさんが僕を真剣な眼差しで見る。


『おう。その目を見てわかった。意思はある。後はお前の努力次第だな。』


「はい。」


『俺について来い。そうすれば必ず強くなる。こいっ!カナタ!』


「はいっ!師匠!」


『ははっ。―――師匠呼びか…。懐かしいな…。」


僕には最後に呟いたであろう独り言は聞こえなかったが、その悲しそうな背中からは何かを思い出したのだろう。



―――こうして僕は長い間に及ぶ特訓を受けた。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

後書き

ども、のこじです。

ここから時が飛びます。

一応1章1節は終わった感じです。

お星様が欲しいな…なんて思ったりしてます。

次週は投稿をお休みします。

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