第4話 気をつけるべき存在
自主規制が掛かるようなことをされた後、僕は気絶していたららしい。
何故なら、目を覚ますと女神様が膝枕をしていたからだ。
それも恍惚とした表情を浮かべて。
表情云々は置いておいて、”様”をつけている理由は…。
察してほしい。
大体女神様のせいだと思ってくれるとありがたい。
一応貞操は守られている。
そんなもの無いからだ。
「あの、その顔をやめてほしいです…。」
「はっ!?私は一体何を…?あ、ゴメンナサイね。」
女神様がようやく現実に戻ってきた。
「そう言えば、ここってどこですか?」
「説明をしていませんでしたね。ここは”天界”です。天使や神が住んでいます。」
女神様が僕の手を引く。
「見ていてください。『全体マップ』」
すると、僕がさっきまでいた所に球体が浮かび上がった。
「これは…。」
まるで地球のような球体があった。
「これがこの世界の全体図ですね。カナタちゃんのいた世界と惑星の環境はほとんど同じです。1年は365日、1日24時間となります。」
あれ、でもこの天界がない?
「天界は、この世界とは別の場所…”月”にあります。」
月か。
「地球の月では無いんですよね?」
「はい。この世界での月となります。次はちょっと転移しますね。」
女神様がそう言うと、知らない場所に僕と女神様は一瞬で移動した。
これが転移なんだろうと思う。
―――転移した先にはたくさんの天使達がいた。
「さて、みなさーん!新しい仲間が増えましたよー」
「チッ」
そこら中で天使たちが舌打ちをしている。
「あ、カナタ君。舌打ちとかしている天使連中はただの嫉妬だから無視していいよ。」
「わ、分かりました。」
「(ボソッ)今までも何人もの天使が―――。今回こそは守らなければ…。」
「?何か言いました?」
「天使達…特に”大天使”と呼ばれる天使には気を付けてください。彼らの中には大罪を司る者もいます。美徳を司る天使たちは良いのですが…。」
「天使なのに大罪?それって堕ちていませんか?」
「彼らは”半堕天使”という特殊な天使でして、この世界のルール―――神は天使を処罰すべからずというルールに引っかかってしまい、半分堕天しているのにも関わらず、処罰する事ができないんです。」
堕天使は処罰できるということか。
平和のためにはそいつ等を完全に堕天させる必要がありそうだな。
「私は止めませんが、今それを行ってもあまり意味は無いですよ。」
「なぜですか?」
「”力”が圧倒的に足りません。例えるならば、一匹のネズミがグリフォンに向かっていくようなものです。」
おお、いきなりファンタジー用語のグリフォンだ。
どのぐらい強いのかは知らないけど。
「グリフォンはですね。大体今のカナタさんが100人で束になって掛かっても勝てないです。」
僕自身の強さが周りと比べてどのぐらいの強さなのか知らないから、目安になってない。
でも、早いところ勝てるようにはなりたい。
嫉妬してくる天使達が怖いからね。
「そんな半堕天使達よりも気をつけてほしい存在がいます。それは、”邪神”です。」
邪神か。
よくあるラスボス枠だね。
「邪神自体は悪くは無いんですが…。あまりにも邪神が阿呆過ぎるせいで、時折世界の半分が消し飛びます。」
厄災か?
暴れないことを祈るか。
「いえ、暴れずに半分が消し飛ぶのです。」
「え」
「はい。あの
「女神様や。それは阿呆ではなくドジというのでは無いかね?」
思わず老人風に言ってしまった。
「なるほど。そうかもしれませんね。次からはドジ駄女邪神とでも呼びますね。」
邪神さんは女神か。
まあ、会うことは無いだろうな。
「何かの縁で会うことがあるかもしれませんよ。まあ、関わらないに越したことは無いですが。」
関わらないと良いな。
「半堕天使や邪神云々は置いておいて、カナタちゃんには力をつけてほしいです。」
力は必要になりそうだしな。
「というわけで、一度下界に降りて力をつけてください。」
「安全は確保されているんですよね?」
「確保されています。ですが、基本私は下界に干渉できないので、必要なアイテムを持っていってもらいます。」
僕は必要なアイテムを幾つか渡された。
その後、幾らか質問をして、下界に降りる時が来た。
「私としてはこれでも不安ですが、天使からの嫉妬を妨げるためにはこれしか無いんです。頑張ってください。」
―――僕は下界に転移した。
◇◆◇
side:???
「なるほど。例の天使が下界に降りたか。アレの準備をしろ。」
「承知しました。」
とある半堕天使達は準備をし、ソレを発動させた。
◇◆◇
side:■■■
「今回は…違う?―――今度こそ…。」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
後書き
遅れてすみません。
どうも、のこじです。
ちょっとずつ進んでいってます。
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