◆お楽しみの場所

「――ふぅ」


 幸せ過ぎる一時を過ごした。

 一度火がつけば、灯は俺を求めてきた。今日は驚くほど大胆で、攻めに転じていた。それがとても興奮したし、たくさんの幸せをもらった。


 ジェットバスの中で果てても尚、俺は興奮冷め止まぬ状況であった。



「正時くん、まだ元気だね……」

「そ、そりゃね。灯がえっちすぎてさ……」

「襲っちゃってごめんね」

「いや、むしろ最高だよ」



 まだ二回戦目もいける。

 今度は俺から灯を抱く……!



 ◆



 時間を忘れ、灯と二人きりの時間を過ごした。

 寝落ちして気づけば朝を迎えていた。



 目を覚まし、自分の家でないことを確認。

 ああ、そうだ。

 昨日は灯と……一夜を明かしてしまった……。


 それにしても、本当に両親が帰ってこないとは。おかげで良い一日を過ごせたのだが。


 服を着替え終えると、どこかへ行っていた灯が部屋に戻ってきた。



「おはよ、正時くん」

「灯、おはよ」

「朝ごはん出来てるから一緒に食べよ」

「そりゃありがたい!」


 一階にあるリビングへ向かうとテーブルには、すでにお皿が並べられていた。目玉焼きや焼きソーセージ、それと冷たいお茶。あとプロテイン……あ、やっぱり、それ飲むんだ。


「どうぞ、食べて」

「これ、灯が?」

「うん、簡単なものだけどね」

「とてもありがたいよ」


 椅子に座り、さっそく目玉焼きをいただく。コショウが良い感じに効いていて美味い。味付け最高じゃん。それと焼きソーセージ。やっぱ、これだよなぁ。


 お茶も変わった風味だな。


「これはいったい」

「ルイボスティーだよ。ちょっと変わった味がするよね」

「なんか薬っぽいかな」

「便秘改善、美肌効果、リラックス効果があるんだって」

「へえ~。体には良いんだね」

「うん。おすすめ」


 はじめて飲むお茶かだから、ちょっと驚いたけど慣れれば気にならないかな。紅茶っぽい感じだし。


 朝食をゆっくりと戴き――完食。


 美味かったなぁ。

 こんな生活をずっと続けてみたい。



「今日はどうしようか」

「出掛けよう。ちょっと行きたいところがあるんだ」

「ほ~、灯の行きたいところか。気になるな」

「ふふーん。お楽しみだからね!」

「マジか」



 いったい、どこへ行きたいのだろう?

 映画とかショッピングモールはこの前行ったし、うーん……水族館とかかな。

 なんであれ、俺自身も楽しみだ。

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