告白
学園祭はいつも通り大盛り上がりの中で終わりを迎えつつあった。
「いやぁー、終わったなぁ」
学園祭の最後。
それは花火と共に〆られる。
僕は蓮夜と共に花火の方を眺めていた。
「……そうだな」
「なんだかんだで楽しかったわ……僕の蚊帳の外感が結構あったが」
僕の立ち位置としては一緒に学園祭を盛り上げる生徒ではなく、外から来たお客さんのような立ち位置だったような気がするが。
「まぁ……お前は特殊だからな」
「TSしていない側が特殊になるこの学園の特異性よ」
蓮夜の言葉に僕はわかりやすい形で頭を抱えてみせる。
「まぁ、これもいい思い出になるかな」
僕は苦笑を漏らしながら花火の方を眺める。
色々と苦労することも多いが、学園全員が女の子という逆ハーレム状態であり、意識しないようにとは思っている。
だが、それでも一人の健全な男子高校生として一切の興奮を抱かないというのはあまりにも無理な話である。
将来は大変だったけども、羨ましい役得の多かった時代だと振り返れるようになるだろう……多分。
今の僕の感情としては……シコるときでさえ若干の後ろめたさを感じてしまう何とも言えない状況になっているが。
「なるだろうよ」
蓮夜は僕の言葉に頷く。
「「……」」
そして、しばらくの間。
僕と蓮夜の間には沈黙がおり、花火の上がる音だけがこだましていく。
「お前は言ったよな」
そんな中で、ゆっくりと蓮夜が口を開く。
「んっ?」
「ただ一つ、変わらないのは俺たちが友達であり続けるという事実だけだと」
「あぁ、言ったな」
僕は蓮夜の言葉に頷く。
「悪いが、それは……間違いだと言わざるを得ないな」
「そんなことは───」
蓮夜の言葉に僕が声を上げる。
「俺はお前が好きだ」
だが、それを遮って蓮夜はストレートな言葉を告げる。
「俺はお前と友達以上になりたい」
「……へっ?」
僕は蓮夜の言葉に対して。
「えぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええええええええええええええええっ!!!」
ただただ驚愕の声を上げることしかできなかった。
あとがき
新作です!
『劣等紋の天才魔法使い、自身を見下す周りを見返してざまぁながら最強へと至る』
『https://kakuyomu.jp/works/16818093074740406805』
マジで見てくれぇ……本当にお願い。
そろそろ小説伸ばしたいのぉ……別作でしっかりと書籍化の持ち込み破れてメンブレしたしぃ、今度こそ!
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