[花ユメ] 葵傑 編

1.生年月日は?

1998年6月18日


2.出身地は?

東京都


3.おいくつですか?

25なのだよ。


4.普段は何を?

書類仕事をしている。


5.血液型は?

A型


6.身長は?

175cm


7.家族構成は?

父上がいたが、今は執事とメイドの三人暮らしなのだよ。


8.執事とメイドを雇ったきっかけは?

ボクが十五の時、父上が殺されてね。自分も狙われるのではと考えたボクは、紗希クンとほのかクンを盾にするつもりだったのだよ。

…あの頃のボクはどうかしていた。


9.自分のチャームポイントは?

無論、この髪のメッシュなのだよ!

黄色と緑のバランスがWonderfulではないかい?


10.好きな食べ物は?

キッシュ、カステラ、ほのかクンの淹れる紅茶


11.嫌いな食べ物は?

辛いものは苦手だ。


12.趣味は?

読書、ヴァイオリン


13.今のマイブームは?

朝風呂だ!リフレッシュできて最高なのだよ!


14.集めているものはありますか?

世界各国の紅茶の茶葉だね。

どれも風味が違って、実に興味深いのだよ!


15.口癖はありますか?

ふむ…ないかもしれないね。

口癖は語尾とは違うのだろう?


16.特技はなんですか?

ダンスさ!ワルツでもバレエでも一通り得意なのだよ。

優雅に、そしてElegantに!

アン・ドゥ・トロワ、とね♪


17.自分の長所は?

一つ上げるとすれば、やると決めたことは最後までやり遂げるところ、なのだよ。

ボクの長所は数え切れないと自負しているからね☆


18.自分の短所は?

強いて言うならば…人目を気にしないこと、かな。

ボク自身はなんとも思っていないのだが、紗希クンが心配してくるのだよ。


19.昔と今の自分を比べて変わったところは?

ずばり、性格だ。一体なぜあのように相手の気持ちを考えない振る舞いをしてしまっていたのか…。

情けないが、今では恥ずかしい過去なのだよ。


20.皆になんて呼ばれていますか?

主様、傑様、傑、傑さん。

葵様、と呼ばれることもあるね。


21.よく行く場所は?

庭園さ。四季折々の花たちが実にBeautifulでいつ行っても飽きないのだよ!


22.朝起きてすることは?

最近は目覚めたらそのまま浴室へ向かう。

以前までは窓を開けて朝の新鮮な空気を浴びていたね。


23.夜寝る前にすることは?

日記を書いているのだよ。紗希クンとほのかクンとの日々を、いつまでも忘れないようにね。


24.今欲しいものは?

今のボクは十分に満たされている!何も望むものはないのだよ。


25.今後やってみたいことは?

紗希クンとほのかクンにドッキリを仕掛けてみたいものだね!先日ドッキリ番組で見かけた仕掛けをやってみようか検討中なのだよ。


26.未来に行けたら何をしたい?

八十年以上先に行けるのならば、また美晴クンに会いたいものだ。前回は美晴クンから会いに来てくれたのだから、今度はボクの方から行こうではないか!


27.過去に行けたら何をしたい?

紗希クンとほのかクンに出会った時の態度を改めるよ。あれでは幼い少女が怯えるのも当然だ。


28.もしも自分がもう一人いたら?

ボクのような美貌の紳士が二人もいては、あまりの眩しさに目を開けていられなくなってしまうのだよ!太陽がボクに嫉妬してしまう!


29.自分を動物に例えると?

ルリビタキ、とでも言っておこうか☆


30.一日動物になれるとしたら?

イルカだね。泳ぐ姿とあの美しいジャンプ姿で人々を虜にしてみせようではないか!


31.一つ願い事が叶うとしたら?

ボクを取り囲む人々が幸せに生きていける未来…これ以上の願いはない。


32.幸せだと思う瞬間は?

紗希クンとほのかクンとアフタヌーンティーを楽しんでいる時さ。


33.無人島に持って行くとしたら?

水のろ過装置だね。飲水さえ確保できれば、後は自分でどうにかできるのだよ。


34.女性になったら何をしたい?

たくさんの服や装飾で着飾ってみたいのだよ!

この世界は女性にしかできないオシャレが多いからね。


35.お酒は好きですか?

あぁ、もちろんさ!

白ワインを気に入っているのだよ。


36.苦手なことは?

このボクに苦手なことなど存在しない…と言いたいところだが、恥ずかしながら絵が描けなくてね。

ほのかクンは上手いから、ぜひ教わりたいものなのだよ。


37.好きな人のタイプは?

考えたことがなかったのだよ…。

よく笑ってくれる御仁は共にいて楽しいけれどね。


38.好きな人の髪型は?

長い髪が風に揺れるのは見ていて美しいと思うのだよ。


39.あなたの恋の必勝法は?

何事も自分から行動するのは大切だと思うね。

紳士たるもの、Ladyに遅れをとっては失礼というものさ!


40.何フェチですか?

髪はつい見てしまうかもしれないね。


41.好きな人とデートで行くなら?

相手方の望むところへお連れしよう。


42.好きな人と旅行に行くとしたら?

その季節に合った植物がBeautifulなところが良いと思うのだよ!


43.好きな人に作ってもらいたい料理は?

それはぜひともボクの好物を作ってもらいたいものだ。きっと普段よりももっと美味なことだろう!


44.一目惚れはしますか?

したことはないし、おそらく今後もしないことだろうね。


45.人を見るとき、ついどこを見てしまう?

表情。中でも特に目だ。相手が何を考えているのか、目を見ればだいたい分かるものさ。


46.結婚したらどこに住みたい?

今の屋敷に住み続けたいところだが、相手方の意思にそぐわないのであれば考えものだ。


47.自分の人生を変えたと思う人は?

これは一人に絞らなければいけないものかい?

紗希クンとほのかクンがいなければ、ボクの性格は改められなかった上に、今も孤独だったかもしれない。そして、舞宙や美晴クン、もあクンがいなければ、ボクらはあの日処刑されていたわけだ。

皆の存在があってこそのボクなのだよ。


48.その人との思い出は?

紗希クンやほのかクンは…彼女たちの幼少期、悪夢を見て怯えていた二人を部屋に招き入れたことだ。美晴クンは彼女の名言を聞いたこと、もあクンとは初めて出会った時の甲高い声、舞宙とは久しぶりに会ったときの性格の変貌に対する反応だね。


49.許せない人はいますか?

キゾクの処刑が決まったあの時、キゾクではない紗希クンやほのかクンまで指名した政府の人間だ。

どんな説明をされたところで納得はいかないだろうし、許しがたいことなのだよ。


50.木五倍子美晴さんのことをどう思いますか?

彼女はボクたちを助けるためにこの時代へ来てくれたのだろう?感謝してもしきれないのだよ。

美晴クンの明るさに何度助けられ、何度大切なことに気付かされたか…彼女の功績は数え切れない。それに助けに来たということは、彼女が生きていた元の世界では、おそらくボクたちはあの日の処刑で死んでいたのだろうね。美晴クンが与えてくれた未来をどう有意義に使うか、考えているところなのだよ。八十年後の世界でまた会うことができたならば、そのときはもう一度、彼女のあの名言を聞きたいものだ。


51.藤宮紗希さんのことをどう思いますか?

紗希クンは本当によくやってくれている。ボクを常に観察して、ボクの望みに応えようとしてくれているのが伝わってくるのだよ。学校に行かせてやれなかったことも、周りの子たちのような青春を送らせてやれなかったことも、ほのかクンの…大切な姉の声を、守ってやれなかったことも…本当に申し訳ないと思っている。彼女はボクに忠誠を誓ってくれるが、ボクは何も返せていないのではないかと不安でね。だからせめて、何か力になれることがあるのなら遠慮せずに頼ってほしいものだ。従者の願いを叶えることもまた、ボクの願いなのだと知ってほしい。それと、忠誠を誓ってくれることは嬉しいが、自分の命を軽視するのはやめさせなければならないね。紗希クンに死なれては、ボクの執事の枠はもう二度と埋まらないのだから。


52.竜胆ほのかさんのことをどう思いますか?

ほのかクンも紗希クンと同じだ。学校のことも青春のことも、声のことも、申し訳なく思っている。

ボクはほのかクンが紗希クンを守るために受けてきた心の傷を癒やす存在でありたかった。けれど、当時のあの態度ではそんなことは到底無理だっただろう。それが、あの子が声を失う結果へと繫がってしまったのかもしれないと思うと、悔やんでも悔やみきれない。スケッチブックを使っている姿は今でこそ当たり前の光景だが、それは元よりあってはならない当たり前であることをボクだけは忘れてはいけないと思っている。それと、ほのかクンはおそらくストップを効かせられる子だ。ボクによって紗希クンが感情的になったとき、彼女を止められるのはほのかクンしかいないだろう。

…こんなことを言うから、ボクはあの子の心の癒やしになれないのだろうね。


53.もあてゃさんのことをどう思いますか?

彼女はボクの熱烈なファンだ。彼女はボクと出会って自分を変えられたと言ってくれる。それを聞くとボクが誰かの支えになれたのだと嬉しくなるのだよ。けれど、それはもあクン自身の努力や強さがあってこそなのだと思っているね。普段はあまりの迫力に驚いてしまって面と向かっては言えないが、もあクンは一人の女性として自立できているように見える。愛をストレートに伝え、自分を磨き、努力し、辛抱強く諦めない。さらに意見はしっかりと言えるのだから、あの子はきっと素敵な殿方を見つけ、家庭を築くことができるだろう。…部外者が心配するのも不躾ではあるだろうが、正直言えば彼女のような歳の少女が夜の街で生きているというのは…少し心配してしまうのだよ。


54.片栗舞宙さんのことをどう思いますか?

舞宙はボクが唯一気軽に接せられる奴だ。

あいつが魔法族だと知ったときは、滅んだはずのキゾクのボクと、滅んだはずの魔法族のあいつで、ふたりぼっちだと思ったものなのだよ。ボクの先祖様に仕えていたらしいからね、あいつの語る初代や二代目、三代目の話を聞くたび、従者時代の舞宙を見てみたいと思うものだ。ボクも葵の男なのだが、従者時代はどこへやら、ボクとは会う度にからんでくるのだよ。限りなく鬱陶しいものではあるが、最近は弱っているあいつを見るよりはマシだと思うようにしている。普段は明るくやたらと気丈に振る舞っているが、限界の時は見抜けてしまうものだ。不老不死とは言えど、舞宙の生活は危なすぎて目が離せない。弱り方は見ていてこっちが苦しいほどだからね。なるべく限界状態にはならないでほしいものなのだよ。


55.一緒にお酒を飲むとしたら?

舞宙。正直、気兼ねなく飲める相手は舞宙しかいないような気がするのだよ。


56.一緒に旅行に行くとしたら?

美晴クンだ。どこに行っても彼女はテンションが高そうだからね、楽しめるだろう。


57.ライバルにしたくないのは?

舞宙。あいつは手強そうだからな。ライバルになったらさぞ厄介なことだろう。


58.一日この中の誰かになれるとしたら?

ほのかクン。一度上手く絵を書いてみたいのだよ!


59.怒らせると怖い人は?

紗希クンはなかなかだが、美晴クンも迫力があったのだよ。


60.誰が一番運動神経がいいと思いますか?

舞宙。魔法があったと言えど、剣技や身体能力を駆使して戦争で無双していた男は流石に超えられないのだよ。


61.この人にこれだけは言いたい!ということは?

紗希クン、ほのかクン、キミたちはもう少しボクを頼って良い。全てを抱える必要はないのだよ。


62.好きな季節は?

春さ!雪は溶けて寒さも和らぎ、草花が顔を出す芽吹きの季節だからね。


63.生まれ変わるなら何になりたい?

また人間になりたいものだ。感情があり、それを言葉にして伝えられるのは人間のNobleなところなのだよ。


64.10年後の自分はどうなっている?

結婚しているのか否か…。検討がつかないね。


65.待ち合わせに相手が遅れたらどれほど待てる?

その後の予定によるのだよ。大事な日に遅れたのならそれは待てない。そうでなければいくらでも待とう!


66.一人の時間は何をして過ごす?

読書だね。窓を開けて風を受けながら読む本は、また違う趣があるものだ。


67.一度始めたらやめられないことは?

ダンスさ!踊り始めたらずっと踊ってしまうのだよ!


68.感情がすぐ顔に出る方ですか?

出さないよう努力している。


69.最近読んだ本は?

料理のレシピ本だ。近々Surpriseで紗希クンとほのかクンに料理を振る舞おうと思っているのだよ!


70.手先は器用な方ですか?

あぁ、そう自負している。


71.お祭りなど賑やかな場所は好きですか?

好きだとも!

しかし、その機に乗じて不躾な輩が寄ってくることもある。まったく困ったものなのだよ…。


72.今とは違う職業に就くとしたら?

通訳の仕事は興味があるね。これでも四カ国語程度は習得済みなのだよ。


73.毎日の楽しみにしていることは?

庭の花の成長と株価の変動だね。


74.山と海、行くとしたら?

海も捨てがたいが、山もいい。植物や土の香りも動物たちの声も、心を癒やしてくれるものなのだよ。


75.言われて嬉しい言葉は?

特にこれと言った言葉は思いつかないね。ボク自身についてでも、紗希クンやほのかクンについてでも、褒められたならばそれは光栄なことなのだよ。


76.理想的な休日の過ごし方は?

天気もよく気温もちょうど良かったのならば、一日中庭で過ごすことだ。読書もよし、紅茶を楽しむも良し、花を愛でるのも良し…あまりに理想的なのだよ!


77.恋をしたらどうなる?

ふむ…。それはもう、ボクの方からアタックするだろう!なんとしてでもこちらを向かせたい、と柄にもなく必死になってしまうだろうね。


78.世話を焼くのと焼かれるのはどっちがいい?

焼くのがいい。焼かれるのは慣れてないのだよ。


79.占いを信じますか?

良いものは信じるが悪いものは信じない。

そういうものだろう?


80.突然ですが今何を考えてますか?

これほどまでにいろいろと問われることはないのでね。案外楽しめるものだなと。


81.朝型か夜型、どちらですか?

朝型だ。夜更かしは体に悪いのだよ。


82.暑いのと寒いのどちらがいい?

暑いのがいい。寒くては手足がかじかんでしまうからね。


83.犬派と猫派どちらですか?

猫派さ!気まぐれなところも実にCuteなのだよ!


84.整理整頓は得意?

あぁ、得意なのだよ!特に執務机は綺麗に保つよう心がけている。


85.昔の自分に言いたいことは?

父上のこともあるだろうが、その態度は改めなければならない。…後、幼子二人を招き入れたのは間違ってはいなかった。その判断は未来の幸福を生むこととなるだろう。


86.木五倍子美晴さんのどこを気に入ったのですか?

キゾクのボクに対しても怖気づかなかったところさ!現代ではキゾクは嫌われ者だ、あんな堂々とした対応は珍しかったのだよ。


87.木五倍子美晴さんの好きなところは?

どんなときでも明るく前を向いているところだね。

諦めない姿勢はぜひとも見習いたいものなのだよ!


88.運動はどれほどできますか?

スポーツは全般、剣技は少々、体術もだいたいは習得している。


89.料理はどれほどできますか?

人に振る舞える程度には問題ないのだよ。

店を開けるとまではいかないだろうけれどね。


90.木五倍子美晴さんからの反応が微妙でしたが、今の口調を変えるつもりは?

ないのだよ。彼女が嫌がっていたのなら改めなくてはならないが、ボクには驚いているだけのように見えたからね。


91.もあてゃさんをお嫁にする考えは?

ボクはまだもあクンのことをあまり知らない。それでいて嫁にするなど、軽々しく発言はできないのだよ。


92.ご自分の従者との恋愛は?

ありえないことだと思うのだよ。

彼女たちが嫌という意味での回答ではない。

…ボクと自分が結ばれることを、きっと彼女たち自身が許さないだろうからね。

忠誠心の高い子たち故、仮にボクからプロポーズしたとしても、断ることだろう。


93.とある方からの想いには気づいていますか?

これだけ近くにいるのだからね。

気づいていたところで、気づかないフリをする。

…それが相手にとっても最良の選択だろう。


94.もし1日、何も気にせずに1人で過ごすことになったら何をしますか?

キゾクであることも気にしなくていいのなら、一人で気ままに出かけたいものだ。護衛もお付も何もいらない、好き勝手に様々なところへ行ってみたいのだよ。


95.無人島に行くなら誰を連れて行く?

紗希クン。やることの効率が良さそうだからね。

早く脱出できそうなのだよ。


96.今日人生が終わるなら何をする?

そうだね…。まずは主従二人の契約を解除しよう。

そして紗希クンもほのかクンも知らない、ボクだけのとっておきの場所で、キゾクとして耽美に果てようではないか!


97.1番好きな花は?

薔薇さ!特に洋館を飾る薔薇は格別でね。古河庭園などは理想の出で立ちをしているのだよ。

花びら一枚一枚が織りなすあの造形はまさに奇跡、実にMarvelousだとは思わないかい?


98.くすぐりは弱いですか?

どこをどうされようと、なんともないのだよ。


99.大切な人が亡くなったら後を追いますか?

追わない。そうなったときは、相手の分も背負って生きていこう。最も、そのような状況になどさせないけれどね。


100.今、幸せですか?

もちろんさ!今を幸福と言わないのならなんと言うのか教えてほしいほどなのだよ。




100の問い部屋、脱出完了















































部屋から出た傑は、己の最期について考える。


もし、今日死ぬ明日死ぬと死期が完全に把握できるのなら、自分は誰の目にも入らない、誰も知らない場所で果てたいと思った。



紗希クンやほのかクンに自分の死に顔を見せるのだけはどうしても避けたい。


耽美に果てよう、とは言ったものの、堂々と、華やかに彩るのは生きている間だけでいい。死んだら所詮は塵と化すのみなのだから。




ボクだけのとっておきの場所は、紗希クンもほのかクンも知らない場所。


葵の屋敷の暖炉の下と庭の像の下とを繋ぐ、地下へ続く階段。

そこを降りた先にある秘密の小部屋。


あそこは、万が一の避難経路であると共に、亡き父上が葵の当主が大事な物の隠し場所として使う部屋である、と教えてくれた場所でもある。


顔も覚えていない母上の写真。

父上が大切にしていた時計。


探せば父上よりも前の代の当主たちの遺品もあるのかもしれない。

あそこは葵の核と言っても過言ではない部屋だ。


そしてボクはあの部屋に、紗希クンとほのかクンとの思い出たちを保管してある。

彼女たちは忘れてしまったかもしれないが、ボクにとっては忘れられない宝物だ。


幼い二人がボクに怯えながら、初めて贈ってくれた造花の花束。

拙い文字で書かれた手紙たち。

三人で撮った集合写真の数々。


果てるならば、宝物に囲まれて、人知れず、静かに、穏やかに眠りたいものだ。


何も言わずに去ったとて、おそらくあの男だけは地下室の存在を知っていることだろう。



華々しいキゾクの終わりは、質素で構わない。



…おっと…このボクが己の終わりについて考えるなど…



「はは、らしくないことをしてしまった」



ボクの人生はこれからもずっと、八十年先まで続いていくのものだ。


傑は小さくステップを踏みながら鼻歌を歌ってみた。



May this day be a blessing.

May tomorrow be glorious.


輝く未来に、幸福があらんことを。
















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る