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そんな日曜日を過ごし、月曜日。
愛実と大学の最寄り駅から一緒に歩く。
「あの後、創さんと大丈夫だった?
友里にメッセージ送ろうと思ったんだけど、学さんが「せっかく創一と2人なんだから邪魔するな」って言っててさ。」
「邪魔??
うーん・・・まあ、大丈夫・・・だったのかな・・・?
なんか高校の時は全然喋ったことがなかったのに今喋るようになって。
どんな人なのかイマイチ掴めない。
創さんってモテてたっていうし、プライベートでは結構チャラチャラしてる人なのかな?」
「チャラい話は聞かないけどね。
何かあった?」
「いや!!!特に何かあったわけではないんだけど・・・。」
何故だか、愛実にも言ったらいけない気がした。
創さんは部活の顧問だったし、話の内容が変に広まると創さんの迷惑になるだろうし。
「ねえ!また4人でご飯でも行こうよ!
金曜日楽しかったし!
今週の金曜日空いてる?
学さんにも連絡してみるよ。」
「え~、また4人で?
しかも今週の金曜日って、この前4人でご飯行ったばっかりだよ?」
その次の日にまた創さんと会う約束をしているし、金曜日に4人で会うのはなんだか気まずい。
愛実はわたしの返事を待たずに、学さんにメッセージを送り始めた。
愛実がこうなると、わたしが何を言っても聞かないので、仕方なく学さんの返信を待つことにした。
授業が終わる頃、学さんから返信があった。
「学さん金曜日大丈夫だって。
創さんも大丈夫らしいよ、また4人で楽しも~!」
ニッコニコの愛実を見ながらも、わたしはちょっと複雑な気持ちになる。
創さんと日曜日に2人で遊んで、土曜日も会う約束して、それなのに金曜日に4人で会うって・・・
どんな顔して会えばいいんだろう??
1人悩んでいると、わたしのスマホが震えた。
なんと、創さんからのメッセージ。
《金曜日も楽しみにしてる。
部活の後に少しミーティングがあるから、俺は20時頃になる。
俺が着く前に帰るなよ!》
このメッセージに返信をしたら、その後もポツポツとメッセージのやり取りが続き。
結局、金曜日まで毎日メッセージのやり取りをしてしまった。
そして、金曜日。
愛実と大学の後にまたカフェでお茶をする。
カフェオレにガムシロップを沢山入れかき混ぜていると、愛実が「ねぇねぇ」と話し掛けてきた。
「友里さ、創さんとかどう?」
「どうって?」
「付き合うの!
友里って自分からグイグイいくタイプじゃないし、創さんみたいにリードしてくれる大人なタイプと合いそうだよ。」
「付き合うの!?」
友里にいきなりそんなことを言われ、創さんに手を繋がれたことや抱き締められたこと、キスをされそうになったこと、熱い視線を向けられたこと・・・
考えないようにしていたことが次々と頭に浮かんでしまった。
「友里~、顔真っ赤だよ?
結構いいなって思ってるんだ?
創さんも絶対に友里のこと気に入ってるって!
少し頑張ってみたら?」
「そういうんじゃないって~。
これから創さんに会いにくくなるからやめてよ~。」
友里に怒りながらも、頭の中は創さんでいっぱいだった。
考えないようにしても、創さんとのメッセージは毎日楽しくて、思わずクスッと笑ってしまっている。
その度に、金曜日に2人でいた時間、日曜日に一緒に遊んだ日のことを思い出し、胸がキュンッと苦しくなっていた。
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