第22話 試練の連続

張暁と殷正、そして男の一行は、世界を巡る旅を再開した。彼らの目的は、長老たちによって引き起こされた惨状を世間に知らせることだった。


しかし、旅の途中で次々と試練が待ち受けていた。


まずは食料の確保が難しかった。新人類の能力が失われた世界では、作物の育ちが悪く、収穫量が激減していた。一行は腹を空かせながら旅を続けざるを得なかった。


さらに、かつての文明社会の崩壊により、道路は至る所で損壊していた。一行は山越え、川渡りを繰り返し、目的地に辿り着くのは容易ではなかった。


そして最大の試練が、他の集落の住人たちの攻撃だった。新人類の能力がなくなり、資源が極端に不足した状況下で、人々は生き残りをかけて争いを繰り広げていた。


ある集落を通り抜けようとした際、一行は住人に襲撃されてしまう。発電機を奪われそうになったが、男の機転で難を逃れた。


「本当に危険な世界になってしまったな」 男は嘆く様子だった。張暁と殷正も無事を喜びつつ、先が思いやられた。


そんな中、ついに目的地の町に到着した。しかし、そこには衝撃的な光景が広がっていた。町は完全に破壊され、がれきの山と化していたのだ。


「なんてことをしてくれたんだ…」 絶望の色が張暁と殷正の表情に浮かぶ。そして新たな試練が、二人を待ち受けていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る