第6話 異変

 僕が相談を受けてからと言うものいつも通り山田さんの愚痴を聞いていた。

 そんなある日家でスマホを開いてみるととんでもないでもない量の通知が溜まっていた。

 この通知はTwitterのDMらしい

 そして、もっと詳しくみると山田さんからのDMだ。

 末恐ろしい。334件も来ているんだ。さらに腱鞘炎になるであろう長文で来ている。

 間髪入れずに送られているし、もっと言えば現在進行形でどんどん増えて行ってるし、相当ため込んでるのかなと思い返信してみた。

「今日は相当参ってますね」

「そんなんですよ」

 そこからというもの会話が途切れることなく来るわ来るわで大変だった。

 しかもこれが1日で終わらず何日も続いた。

 流石に僕は何でこんなに不満が溜まるのか気になり少し調べることにした。


 学校での山田さんはクラスから一目置かれておりみんなと話しているところはあまり見ない

 高嶺の花みたいなものだ。

 誰も近づかない。

 でも、これはいつもの事なので今回の事とはあまり関係ないだろう。

 僕は引き続き調べることにした。


 …全く分からない。

 いつもと変わらず学校に来て授業を受けている。

 本当に何があったんだろう?


 分からないまま放課後になり家に帰った。

 メールを開くとやはり大量のDMが届いている。

 やっぱり何かしらあるんだろうな…

 たとえば、帰り道とかになんかあるのかな・・・なんて考えたけどそればかりはどうしょうもない。


 いくら考えても埒が明かないと考えた僕は直接聞いてみることにした。

「どんなことがあったんですか」

 山田さんの愚痴を聞いているのだがなんかはっきり言わずにぼやかしている。

「それは・・・」

 少し話してくれたがやはり核心的なことは言ってくれなかった。

 とりあえず分かったことは学校でいやなことがあったということだ。

 そうと決まれば僕は再び観察することにした。


 次の日学校に行くと山田さんが自分の席に座っていた。

 そして山田さんはいつもと変わらず授業を受けていた。

 昼休みになり山田さんはいつも通り昼休みに教室から出ていく。

 僕はこっそり付いて行くことにした。

 竹内から「何をするんだ?」と言われたが「ちょっと用事がある」と言って一人になることができた。

 僕は山田さんの後についていくと体育館裏に行く山田さんを見た。

 覗いてみると山田さんと他に3人の女子がいた。

 なんか話してるのかと思ったが山田さんが何か拒否したら一人の女子が山田さんに拳を振り下ろした。

 これか!!とうとう僕は見つけてしまったんだ山田さんのストレスの権化を!!

 僕は止めようとしたが足が動かない。

 足が震えてどうしても動かない。

 僕はどうしようとテンパっていた時、昼休みの終わりを知らせる鐘が鳴った。

 3人の女子は鐘がなり教室に戻ろうと校舎に向かっていった。

 山田さんはその場にとどまったままだ。

 3人の女子は僕の方に向かってきている。

 このままだと僕が見つかってしまう

 僕は急いで教室に向かった。


 教室に帰って少しすると山田さんも帰ってきた。

 僕は何も声をかけることができなかった。


 家に帰りどうしたものかと頭を悩ませる。

 僕としては助けたいという気持ちがある。

 では、どのようにすればいいのか…

 僕は一晩中頭を悩ませた。

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