第11話 海鮮丼

 家に帰り「ただいま」とドアを開けると同時に、私の好きな海鮮丼の匂いがした。匂いなんてあるのか? って思われるのかも知れないけど、魚は全て好きだし、醤油の匂いとかでなんとなくそうかなっていうのは分かる。

 リビングに駆け込みたい気持ちをお抑え、丁寧に靴を揃えて、ちゃんと手を洗ってから


「玄関にあるピンクの薔薇プレゼントだからー」


 なんて叫びながら、花瓶に薔薇を入れてからリビングに向かう。海が近くて、漁業も盛んなんだって聞いた。お母さんの友達が漁師をやっていて、魚を沢山くれるんだって。ちなみに好きな魚は、いくら・しらす・ほたて・牡蠣! ――海鮮丼の時、お母さんはいつもこれらをのせてくれる。本当にここにきてよかったなと、つくづく思う。


 ――手を合わせて「いただきます」

 

 刺身の上に醤油とわさびをつけて、有難く頂く。海が好きで、勿論海産物も好き。焼き魚も好き、お寿司も好き、とにかく海が好き! 海産物を食べてる私は、傍から見ていたらとても幸せそうな顔をしているんだと思う。でも仕方ない! ほっぺが落ちるほど美味しいんだもの!

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る