第4話
燈彗は仕事を全て終えてリビングに向かう。
すると、すごい人数の構成員がいた。その中に零夜もいる。燈彗や零夜の姿を見て嬉しそうにする構成員達。
「ボス!希子から話しは聞きましたよ!しのぎは俺らに任せて副ボスと一緒に学校に通ってください!」
「そうっすよ!ボス!俺らもちゃんと学校行かせてくれましたし!あなたのおかげで今の俺らがいるんです!俺たちはあなたのお陰で今の俺達があるんですよ!」
「「「「そうですよ!!燈彗さん!!!」」」」
「み、みんな..」
燈彗がリビングに行った瞬間、学校の話しに
なった。零夜は、うんうんと泣きそうになり
ながら感動していた。零夜はいつも涙腺が緩いのだ。燈彗と零夜は小3の時に組織【亜挫魅】を作った。そのため2人は、組織を大きくするために小学校にもあまり行っていなかった。この2人にとって亜挫魅という組織はかけがえのない程に大事なものなのだ。
「.....わかった。皆がそう言うなら俺も学校
行くわ。ただし、何かあったら隠さずにすぐに俺が零夜に伝えること!」
「「「「はいっ!」」」」
燈彗は自分以上に喜んでいる構成員達を見て
笑顔を浮かべて長めのソファーに座った。すると、燈彗の隣に座って来た者がいた。座って
きた者の正体は零夜だった。零夜の顔はニヤ
ニヤしていた。そんな零夜の顔に顔を歪める
燈彗。
「ちょっと、そんな顔しなくても良くない?」
「だってキモかったし」
「ほんとに酷いよ?いくら僕でも泣くよ?」
「泣けよ、勝手にめんどくさい」
零夜はしくしくと泣き真似をし始めた。それを無視してどこからか本を取り出し読み進める
燈彗。ずっと無視され痺れを切らせたのか零夜が泣き真似をやめて燈彗に話しかける。
「にしても、その本何?その本見た感じこの
ジャンル好きじゃないでしょ?恋愛ものなんて」
「まぁ、あまり好きじゃないジャンルだな。
....これは...姉さんがよく話してくれた本だからたまに読んでるんだ。そしたらこの本だけ好きになったんだ」
「え、
「いや、その解釈で間違いない。でもこの本だけは別みたいでな。この本の話を良くしてた」
零夜は少し驚きながら言う。一方、燈彗は
優しい笑顔をして本を撫でていた。零夜の
言っていた『翠姉ぇ』という人物は
この本が翠香の形見のひとつと言っても過言ではない。
「へぇ、燈彗お兄ちゃんのお姉さんがこの本を?俺も読んでみたい!お願い!読ませて〜!」
「うわ!?
「え?零夜気づいてなかったのか?燐は最初からいたぞ?」
「え!?」
燐に驚いている零夜を無視し、燐は燈彗の膝の上に座り、猫のようにスリスリしてきた。燐は今まで保護した人の中で1番最近に保護をし、
今の組織ではの8歳だ。そのため、みんな燐を
可愛がっている。結局、燈彗は燐に形見の本を貸した。零夜は心配そうにしていたが何も言わなかった。その後2人は、ご飯の時間になる
までリビングでみんなで楽しく話した。
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