【時の最果て】

「ロックⅩ世（テンセイ）さん、ようこそ死後の世界へ」と老女が言いました。その言葉に、ロックは困惑しました。彼がいたのは、「時の最果て」と呼ばれる狭い空間で、そこには老女だけがいました。

老女によれば、タイムトラベラーが過去の時代で死ぬと、次元の力場が捻じれて、ここにたどり着くそうです。時の最果てはすべての時間と空間に通じており、様々な時代、世界へ行くことができます。その中には、A.D.2027年の大破壊、「群馬隕石の日」にも向かうことができました。

また、時の最果てには戦の神アキラがおり、ロックに魔法の能力を授けてくれました。ただし、時間軸のズレた存在を同じ次元に送り返すことはできず、異世界へ転移、もしくは転生を選択しなければなりません。

ロックは転移を決断し、その決断を老女に告げると、彼女は穏やかに微笑みました。「魔王を倒した暁には、たった一つだけ願いを叶えましょう」と老女は言いました。その言葉を胸に、ロックは異世界へと旅立ちました。

【過去 A.D.1999年】

ロックが息を引き取ると、彼は光につつまれ、アージンたちの目の前で消え去ってしまいました。これに希望を見出した二人は、時空の歪みがある場所に戻りました。

この時空の歪みをアージンは「ゲート」と名付け、未来からレンタルした「ゲートホルダー」で安定させると、安全に通行できるようになりました。二人はゲートに飛び込み、元の時代へ戻りました。

【現代 A.D.2023年】

現代に戻ってきたアンはアージンと別れ、ロックⅩ世（テンセイ）が借りている六畳一間の安アパートへと向かいました。安アパートでは、「DQNの賢者」が異変を感じて押し入れから出てきていました。

DQNの賢者は、この女がロックを誘拐した犯人だと勘違いし、現行犯逮捕してしまいました。拘置所に収容されたアンの強制送還は三日後でした。

警官を倒し、脱走するアンは、途中で助けに来てくれたアージンと合流しました。そのまま行く手を阻む機動隊を振り切り、留置所から逃走しました。

警官たちに追われるまま、どんどんとコンクリートジャングルの奥へと追い詰められ、ついに行き止まりへと追い詰められました。そこで偶然ゲートを見つけ、この場を逃れるためにそこへ飛び込むのでした。

◇　つづく

※　この物語はフィクションです。

　　絶対にフィクションです。

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