39. TRANSATLANTIC『The Absolute Universe』(2021)
今回は再び現代のプログレッシヴ・ロックに迫ります。これまでに取り上げた、
SPOCK'S BEARDから、Neal Morse(Vo./Key./Gt.)
THE FLOWER KINGSから、Roine Stolt(Gt./Vo.)
MARILLIONから、Pete Trewavas(Ba./Vo.)
DREAM THEATERから、Mike Portnoy(Dr./Vo.)
が結集したスーパーバンド、TRANSATLANTICが満を持しての登場です。
4人全員が作曲し、ヴォーカルも取れるという点で、プログレ界のTHE BEATLESと言っていいかもしれません。
いずれ劣らぬ名手たちが己の才を余す所なくぶつけ合い、火花を散らさんばかりの化学反応から生み出された極上のシンフォニック・サウンドは、クオリティもインパクトも圧倒的です。
◆TRANSATLANTIC『The Absolute Universe』(2021)
5thアルバム。Roine主導の拡張版と、Neal主導の短縮版の2バージョンがあり、収録曲/時間が違うほか、一部の楽曲が別アレンジに差し替えられています。
★Abriged Version(短縮版/全14曲)
https://open.spotify.com/intl-ja/album/7iy5E1r9aqy8q48IDbEjyN?si=mYCp6qRvS6a7L9tzaElJlg
★Extended Version(拡張版/全18曲)
https://open.spotify.com/intl-ja/album/3ZKqkWeIrwr6eblRzeJRRj?si=BaQREVYsRGaoyTAXUBsPxw
どちらも全楽曲が継ぎ目なく展開される、組曲形式の壮麗なコンセプトアルバムとなっています。
筆者は基本的に拡張版の方が好みです。ただ、Nealの卓越したアレンジセンスにより音楽的焦点が絞られた、短縮版のミックスも捨て難いものがあります。
例えば、イントロ明けの実質的オープニング曲「Reaching For The Sky」は拡張版の「Heart Like A Whrlwind」に比べ構成に無駄がなく、キャッチーなメロディラインも引き立てられており、こちらに軍配が上がると感じます。
☆TRANSATLANTIC - Overture / Reaching For The Sky (OFFICIAL VIDEO)
https://www.youtube.com/watch?v=SP5HwWbCQvg
「Reaching~」は3:40付近から。壮大な冒険の幕開けに相応しい明快なメロディと溌剌としたリズムに心躍ります。この曲では唯一ヴォーカルお休みのRoineですが、ギタープレイの繊細なタッチニュアンスは流石の一言です。
また、この曲に限りませんが、Peteの躍動感
◇「Rainbow Sky」
https://www.youtube.com/watch?v=Mt-CQTwKngs
拡張版のみ収録のナンバー。4人共通のルーツを感じさせるBeatlesque(ビートルズ風)な空気感は、雲間から覗く虹空のような
◇「The Greatest Story Never Ends」
https://www.youtube.com/watch?v=B4HDo3oseZQ
アルバム曲のモチーフを変奏で
【おまけ】
今回紹介した『The Absolute Universe』を気に入った方には、同じくシームレス形式の3rdアルバム『Whirlwind』(2009)を最初におすすめします。
なお、先頃リリースされたライヴアルバムでは同アルバムが丸ごと演奏されてます。
◆『Live at Morsefest 2022: The Absolute Whirlwind(Night 1)』(2024)
https://open.spotify.com/intl-ja/album/2obHbVp3ZceHFdfP6rrfvS?si=u4ec7eLBRFGZtLCbg1S9Ww
2時間超の大ボリューム。『Whirlwind』組曲は5曲目から。ちなみに同時リリースの『~(Night 2)』では『The Absolute Universe』が総演奏されています。
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