24. THE BLUE HEARTS『BUST WASTE HIP』(1990)

筆者の真野魚尾(まの・うおお)です。中学生でTHE BEATLESに出会った(第1回参照)のをきっかけに、あらゆる音楽を聴き漁る日々が始まりました。


自発的に聴くのは洋楽が殆どでしたが、日常で耳にする機会の多い邦楽の中にも、琴線に触れるものが少なくはありませんでした。


今回取り上げるTHE BLUE HEARTSもその一つです。平易な言葉でつづられた、飾り気のない歌詞が深く心に響いたのです。



◆THE BLUE HEARTS『BUST WASTE HIP』(1990)


ピアノやオルガンを起用した曲が増え、パンクから普遍的ロックンロールへと推移したサウンドが幅広い層に訴求します。甲本ヒロト(Vo.)、真島昌利(Gt.)らのソングライティングも増々冴え渡る傑作4th。



◇「イメージ」


1曲目です。サビの歌詞を妙に憶えています。想像力がないと何も始まらないし、想像力さえあれば何とかなるんです。John Lennon「Imagine」に通ずる本質。



◇「殺しのライセンス」


物騒な内容を能天気に歌うのが最高にロック。あまりのキャッチーさに、一度聴いたら耳から離れなくなること必至です。「ルァイセンス」な巻き舌もポイント。



★「首つり台から」


https://www.youtube.com/watch?v=Y5m3FTD0Tks


シニカルなようでポジティヴな歌詞が聴く度に勇気づけてくれます。爪弾つまはじき者、あてどない人生。笑って死にたい。



★「情熱の薔薇」


https://www.youtube.com/watch?v=-p0Yqcx53O8


ドラマ『はいすくーる落書2』の主題歌でした。前作も視聴していたので、同じく主題歌だった「TRAIN-TRAIN」と共に幼心に刻まれています。花瓶にお水あげるの可愛い。私も自分の心に毎日あげようと思ったものです。



◇「真夜中のテレフォン」


河口純之助 (Ba.)作。ストレートだけど切ないラブソング。中間部のコーラス、ギターやオルガンの音色、6度を強調したベースライン、サブドミナント・マイナーコードなどに当時はBEATLES味を感じていたりもしました。



◇「ナビゲーター」


ラストに控えたBLUE HEARTS流フォークソング。思わず耳を傾けたくなる歌詞は何気に壮大。主語が「魂」ではなく「ナビゲーター」なのがミソかも。




以上『BUST WASTE HIP』全14曲から、計6曲を抜粋しての感想でした。BLUE HEARTSの名盤として真っ先に挙げられる機会は少ないかもしれませんが、筆者にとって十代のひとときを共に過ごした青春のサウンドトラックです。

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