8. BAKU『聞こえる〜Power of Dreams〜』(1991)
真野魚尾(まの・うおお)です。平成初期に中学時代を過ごした筆者にとって、忘れ難い邦楽バンドがあります。
名前はBAKU。活動期間も約3年と短く、同時代のビッグネームほど有名ではないかもしれません。
悪ガキ然としたビジュアルと、親しみやすいサウンド、メジャーデビュー決定直後に事故でベーシストを失うという悲劇性。これら要素が多感な中高生を中心としたファンの心を掴んでいたのを思い返します。
音楽的にはポップパンク~パワーポップに分類されるでしょうか。谷口宗一(Vo.)の荒削りな歌声と、車谷浩司(Gt./Vo.)の洗練されたギターテクニックが、一見アンバランスなようで独特な相乗効果を生み出していました。
※Spotifyではシングルの音源しか見付かりませんでしたが、Apple MusicやAmazon Musicでは各アルバムがフルで配信されているようです。
◆『聞こえる〜Power of Dreams〜』(1991)
BAKUはインディーズ時代のミニアルバムなどもあり、数え方はまちまちですが、本稿では3rdアルバムとして扱います。前作までの作風を踏襲した、軽快な音作りが前面に出た一枚です。
★「ぞうきん」
https://www.youtube.com/watch?v=XZ-CGdK0EWE
https://open.spotify.com/intl-ja/album/6sTSEX8lnQPkP2KObZtEhq?si=PCEzNFA8TtOJLMH-6arRsg
タイトル通り「ぞうきん」の心情を歌った悲喜劇。コミカルなMVも当時ビデオテープで繰り返し視聴していましたが、作中の平成初期な雰囲気も相まって、ひどく懐かしく感じます。ギターのタッピングソロにも注目です。
★「O.K.」
https://www.youtube.com/watch?v=2rf2bq1U4Cc
https://open.spotify.com/intl-ja/album/1hh0MpsfXrTKw9JCZ8JxFi?si=So96arT3QW-HGnyblu0zDw
無駄のないアレンジとタイトな演奏が映える、彼らお得意のパワーポップは、どことなくTHE BLUE HEARTSにも通ずる軽妙さが魅力。ここでもギタープレイはリズム/リード共に聴き応え充分です。
つい筆が乗って長くなってしまったので、次回へ続きます。
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