某超人的テニス漫画の名台詞は、まさにここが使いどころ

明石竜 

第1話

「あっ、容量足りないよぉ~」

 ある日の夜、とある女子高生は嘆きの声を上げた。

 最新携帯型ゲーム機対応の、ゲームソフトを購入しダウンロードしようとしたところ、【容量がいっぱいでダウンロードできません】の

エラー表示がされてしまったのだ。

 年に数本しか買わないし、128でじゅうぶんだと思ったけど、無料体験版もいっぱいダウンロードしたからなぁ。消すのも勿体ないし、

新しいSDカード買おうっと。256にするか、いや将来的なこと考えると512かな。でもソフト一本分かそれ以上の値段だしなぁ。

どうしようかな? ……512の方にしようっと。ついでに保護フィルムも。

 そんなわけで、彼女はブラジルの熱帯雨林を中心に複数国に跨って流れる大河と同じ名前の大手通販サイトから、父にお願いして購入してもらったのであった。


 二日後、

「なにこれ? でか過ぎ!」

 商品が届いてびっくり。

 送られて来た箱が、商品サイズに対してあまりにもでか過ぎたのだ。

「中スカスカだよ。この十倍以上は入るサイズだよね。こんな大きい箱で送ってこなくても……」

 思わずスマホで写真に収め、SNSにあげてしまった。


上から見たらこんな感じ。


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 |商品|      |

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 ―――――――――

 某超人的テニス漫画の名台詞は、まさにここが使いどころであった。

 ともあれ、たくさん容量が増えて、購入したゲームも無事ダウンロード完了。

 そのゲームを起動して、目いっぱい楽しむ。

 その最中、

「またゲームばっかりして。もうすぐ中間テストなの分かってる? 真面目に勉強せんかったら、あんたが楽勝言うてる日東駒専にも落ちてまうで」

 母から呆れ顔でごもっともな忠告が。

 言いたいことは分かるけど、やめられない。でもやめないとまずい。

 先生も大東亜帝国クラス以下の大学は箱根走ったりスポーツ万能な子にはいいけど、特出したものがない普通の子には勉強頑張って日東駒専以上の大学目指した方がいいって言ってたし。

 彼女は一時間ほどでゲームをやめて、しぶしぶ苦手な数学のテスト勉強をし始めたのであった。

 箱ひげ図の問題、難しいな。

 けれども十分程度でやめてしまい、ゲーム再開。


 その結果、

「箱崎さん、もう少し頑張りましょう」

 苦手科目ということもあって、いつも通り散々な結果に終わったのだった。

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某超人的テニス漫画の名台詞は、まさにここが使いどころ 明石竜  @Akashiryu

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