第22話 『地下の世界』 その11
『とざんくんを、呼ぼうか。』
『そうね。勝手に降りたら、どうなるか、分からないし。安全のためにも。』
ぼくは、叫んだ。
『おーい、とざんくーん。ちょっと来てください。』
『ハーイ。ハーイ。ハーイ。』
とざんくんは、たちどころに、崖の下から飛び上がってきたのだ。
すごい、跳躍力である。
『なんでしょう?』
『これ、みてよ。』
ぼくは、地下に向かって降りて行く階段を示した。
『ギワ〰️〰️❗ これは、衝撃的な。』
『ほんとに?』
『もちろんれす。』
『知らなかったの?』
具李子さんは、あえて、確認しようとした。
『知りませんれした。びーぶー。ほんと、れす。』
『ふうん。とざんくんが、嘘を言う理由はないでしょうね。先生も、知らなかった?』
『それについては、ぼくには、情報は来ていません。だから、知らなかったと推測されます。はい。』
『ふうん。では、さっそく、降りましょう。』
具李子さんが即断した。
『あ、それは、ダメれす。きちんとスケジュールを踏まえなくてはならないれす。ここは、取りあえずそのままにして、朝からは、麓を調査し、そうして、まず、しかるべく、巫女さまに報告して、それからになります。』
『まあ、そういう、約束は、したよな。』
『なんの。取りあえず、すこし、下側の通路を調べるのが、先生の指示ととらえるべきですよ。つまり、先まで続くのかどうかを確認する必要があるわけよ。そういう、指示と考えるべきなのよ。』
『なるほど。たしかに、そうだよな。』
ぼくは、やや、いい加減な性格である。
『ピーブー。こりは、未知の危険性が予測されます。従いまして、まずは、巫女さまの指示を仰ぐことをお勧めします。強行するなら、阻止します。はい。ピーブー。』
『ぼくたち、とざんくんに、勝てるかな?』
『難しそうね。じゃあ。ここで、スケジュール通りにキャンプしましょう。』
『さんせー。』
とざんくんは、両腕を上げて同意した。
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