第7話 何故か、ブッ壊さない如月さん

あの出来事から数日。

何故かあの如月さんは一度もからかいにこなかった。というか、最近なんか大人しいというか、やる気的なものを感じられない。

まぁ、モブライフを堪能できてラッキーだけどね。


さらに数日。

ついには学校にさえ来なくなってしまった。

いやおかしい。流石におかしい。話しかけに来ないのはまだ理解できる。でも、学校に来ないって、流石におかしいよね。

「なぁ、望月」

帰り道、一緒に帰っている友達に声を掛けられる。

「……どうしたの、あかつき君?」

暁陽斗あかつき ようと君。保育園からの友達で、とてもやさしくて、そしてあかるいキャラだ。つまり、僕とは天と地ほどの差があるくらいの人間だ。

「最近、如月さん来ないよな。なんか元気ない感じだったし。」

「ま、まぁ、たしかに……」

「なにかあったのかねぇ……」

しばらく沈黙が流れる。

「……そ、それよりもさ」

僕の口が気まずさを消すために動き始める。

「今日は、れんさんと一緒に帰らない

  の……?」

「ん?あぁ、ホントは愛しの彼女様と一緒に帰りた

 いんだけどさ、今日マイハニーはお生憎様、委員

 会なのだよ」

「そっか……」

そして再び、静寂。

この日はそのまま、家に帰った……。

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