第4話 モブの1日をブチ壊す如月さん その3
…
……
………お腹すいた。
いやだって誰も思わんだろ弁当を完食されるの。
どうしようか。
現在、7時間目。
掃除で動いたし、6時間目体育だったから余計にお腹が…
買い食い…してもいいけど、夜ご飯入らないだろうな…
うーん…どうしよう。
「おいっ!望月!なにボーっとしてんだ!」
怒られてしまった。
「す、すいません。」
「じゃあ反省の印にここ、全て解いてみろ!」
「(1)が√2、(2)が(x-3)(x+6)、(3)が{(x-5)²-36}で
す。」
「っ、せ、正解だ……」
どうしようか。
何かお菓子でも……
いや、それだと……
…
……
………
じゅ、授業が、終わってしまった………
え?嘘、45分も考えてたの?俺。ヤベェな。
帰宅しながらこの腹の獣をどう抑えるか考える。
近くのコンビニが視界に映る。
『新登場!ブラックコーヒー!』
……これだ。
「よし、飲み物買おう。」
コンビニに入る。
「あ、あれぇ…?」
……この声は、
声の方を向く。
やはり、如月さんだ。
けど、何か戸惑っている。
「こ、ここを押して……砂糖を入れて……砂糖どこ
だろう……」
もしかして、フラッペ作るの初めて?
だとしても砂糖は入れないよ?
しかもセットしてるのアイスコーヒーだし。
「い、いや。関わるな……モブライフの為…そう、
全てはモブライフの為……」
そう、モブとして生きるのだ。俺は!モびー
「ふぇぇ……どうすればいいのぉ……」
……ッくそぉ!
「あ、あの……如月さん」
「あ、望月くん!これどうやって作ればいいの
ぉ?教えて〜!」
「こ、このボタンを押して……」
「ふむふむ……」
数分後。
「できた……!できたよ望月くん!」
「よかったね……じゃあ僕はこれで……」
そそくさとコンビニを出る。
なんか、このまま買い物できないと思う。
これはモブの直感だ。略してモ感と呼ぼう。
とか考えていると。
「おーい、望月く〜ん!」
え?何で?教えたやん。出来てたやん。
「ハァ、ハァ、ハァ……やっと追いついた……」
「え、如月さん?ど、どうしたの」
「はい、あ~ん」
ズゴ
口にストローを突っ込まれる。
え?どういうこと?
「飲んで!授業料だから!」
いやいや、あれは授業料とかじゃ……
キラキラ……キラキラ……
ウッ、メガマブシイ……
「い、いふぁふぁふぃふぁふ……」
ズルル、ズルル
口からストローを離す。
「どうだった?苺味。」
「おいしかったです……」
「よかった!」
そうして、如月さんはさっき口に突っ込まれたストローを自分の口に入れる。
……ん?
自分の口に入れる?
……あ、
「ちょ、如月さ」
「ん〜〜!おいし〜!❀.(*´▽`*)❀.」
「……。」
…
……
………。
言いたいこと?ありますよ、そりゃ。
俺は主人公じゃねぇぇ!
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