第18話 決着

リヴァイアサンはこちら目掛けて向かってくる

男は、音を立てて導火線に火が伝うのを聞きながら、タイミングを見計らい始める。

50メートル。

導火線は半分くらい。

35メートル。

導火線の火が更に進む。

20メートル。

火が箱に辿り着いた。

10メートル。

リヴァイアサンの顔がはっきり見えた。

5メートル。

男は構えの姿勢を取った。

1メートル。

そして。

男は、ボートの横方向へと身を投げた。

リヴァイアサンはそのままボートへと食らいついた。

リヴァイアサンはボートと爆薬の箱を咥え、海中へと引きずり込もうとする。

ボートがリヴァイアサンに海面を60メートルほど引きずられた所で、大爆発が起こった。

爆炎と轟音があたりを包む。

同時に身が焦げたような匂いも漂った。

赤色の光が海と男を刺すように照らす。

男は、足を海底に付け、爆発が収まるのを待った。

男は、ボートとリヴァイアサンらしき影が真っ赤な火に覆われていくのを見つめていた。

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