第16話 戦闘態勢
男は、ようやく島の裏側へとたどり着いた。
足元は岩場と砂浜が混ざったような場所であったため、足元に気を配りながら海をランタンで照らした。
やはり、ランプが消えた通り、そこには仕掛けたはずのブイは無かった。
代わりに旗や木製のブイの破片が浮かんでいた。
間違いない。リヴァイアサンが襲いかかった。
男は予想が確信へと昇華したことに対して心が震えた。自然に体も震え始めた。
武者震いを男は起こしていた。
その瞬間、首にかけていた受信機のランプの内の一つの光が消えた。
今度はここから少し行った場所に仕掛けたブイのものだった。
リヴァイアサンとは間違いなく、今夜、決戦となるだろう。
男は、武装を整えるべく、再びテントへと戻った。
「今夜、仕留める。必ず仕留める。」
男は思わず独り言を言った。
熱い息で覆われた、力強い言葉であった。
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