第12話 構える
銃弾の整理を終えた頃には 、すっかり日が傾き、夜になりつつあった。
男は、少し早いとは思いつつも、早々に寝袋に入り込み、寝ることにした。
テントの上からぶら下がるランタンの光を消す。フッと、光がなくなり、受信機の赤いランプだけがテントの中で輝き続けた。
1日目、男は早朝に目が覚めた。
体を少し動かしただけで、寝袋の口から冷風が飛び込んできた。寒い。
男は、コートを着て、テントの外に出た。
薄い霧に朝日の光が乱反射をして、地面も山も、そして海までもが光り輝いていた。
木箱から、コンロやフライパン、コーヒーカップを取り出すと、手際よく地面にセットしていった。次に小さな箱から、缶詰を複数取り出した。「ベーコン」と書かれた缶詰を開け、中からフォークを使い、ベーコンを二枚取り出してフライパンの上に載せた。
コンロに火を点けた瞬間からフライパンからは油が跳ねる音がし始めた。
男は、さらに木箱の中から水が大量に入ったタンクを取り出し、タンクに取り付けられた蛇口を捻ると水をポッドに入れた。
そしてポッドを別のコンロの火にかけると、水を沸かし始めた。
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