第9話 決行
男が手にしている物、それは爆薬だった。
爆薬のチェックをあらかた終えると、
木箱の中に入れられた爆薬を1つづつ、外に出していった。
次に、男は爆薬同士を専用の紐で繋いでいった。25個目でようやく繋ぎ終えると、今度は紐の端に無骨な作りのスイッチを取り付け、それらをゴムボートに載せた。
男は、大量の爆薬が載ったゴムボートの端を掴むと、ボートを前へと押し始めた。
波打ち際にまでたどり着いた段階でボートを押す手を止めると、ボートの船首部分に取り付けてある小さなフックにロープを結びつけ、直ぐ側の地面に杭を打ち込み、ロープの反対側をそこに括り付けた。
男は、ボートを置いてテントに戻った。
テントのそばに置かれていた木箱の中から小さなブイを何個も取り出した。
男は、それらを麻でできた大きめの袋に詰め入れ、重そうに持ち上げると、右肩に掛け、砂浜を歩き出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます