第11話 JOKERCODEに挑む謎の人物


ドゴスぺラ王国内会議室


「猶予はない。回答を送信するまでに、画面を開いていた者を全て捕えろ。」


ウェルジーナ王宮


「国王様、今すぐ確認いたします。」


「ウェルジーナの人間であれば、今後他国との交渉ができないほど信頼を大きく損失する。全ての我が国民に伝え、相互的に見つけ出せ。」


ドゴスぺラ王国内のとある場所 


「なあ、面白いやつがいるな。トランプって分かっただけの博打か。まあ死ぬかもしれないけどな。」


「終末世界。混沌、必然的。」


「正直ゲームなんてどうでもよくね。現実世界に戻んなくていいだろ。手早く強くなって今度はプレイヤーで楽しむってだけ。案外正解しちゃうんじゃね。失敗したら名前公表の上、死体も残らずに消えるだけだ。あははは。」


ゲーム内スキルの大幅アップデートが行われ多くが書き変わっていたが、βテスターやランカーだったものは前と同じスキルを把握しその内、他のカードに該当しそうなものを考えていた。彼らはNon Player FONUMEES SKILL JOKER CODEのスキルを手に入れる事は難易度を大きく変えるものだと確信していた。



[コード スペードの10]


突如、多くのプレイヤーのメニュー画面に該当者の回答が表示された。下には正解だという旨が書かれていた。


[おめでとうございます。報酬はスペードの10のスキルの使用一部です。よって、第二サーバーをオープンのままと致します。メニュー画面よりテレポート画面を追加いたしました。サーバー解放時間になり次第、そこからサーバー間を自由に行き来できます。またカードを裏面にさせていただきます。次のサーバーには各サーバーに存在している固有モンスターとは別にスペードの10に該当する固有モンスターを配置いたしました。新たなサーバーをお楽しみください。]


「「「せ、正解しやがったーー。」」」

ドゴスペラ王国


「長方形、カメレオンの7。情報はこの2つだけだ。正解する確信があったとは思えない。」


「誰だか知らないが、スペードの10を送ったものは私たちより先にスキルを入手したかったように思える。しかし彼には救われた。この国にいる場合好機だ。探し出そう。」


ウェルジーナ王国

ウェルジーナ・レフィナ王国 女王


「今度は名前も分からない人を探さなくちゃいけないのね。でも素敵。救世主だわ。レオリープ・カメレオンの7所持者の方はいなくなってしまったけれど、彼は Non Player Clown FONUMEES SKILL JOKER CODEを暴いてカードを裏面にしてみせた。これでかなり情報が増えたわ。少し困惑中。マニーに説明してほしい。」


「申し訳ございません、レフィナ女王。リーべアレイル・マニーレックは現在ウェルジーナ・コフィレット第一王女の容態を案じております。そのため私、ガラムロードが説明致します。


まず現在使えるのは、メール画面、スキル画面、武器画面です。初期状態の空白ではありましたが、武器は所持ができ、スキルも特定モンスターを倒すと確率で入手できる状態です。」


「本題に移らせて頂きます。昨日と今日スキル欄の長方形のスペースに変化がありました。まずクラブの7が現れすぐに消えた。


おそらくエルフの者が撃破した事が原因と思われます。

そしてそれから約3時間後、皆が落ち込み再び寝静まっている間にスペードの10は回答されました。


スペードの10回答者の所在は4か国内緊急情報網メールとウェルジーナ・アルグレッド協力連携体制メールからも現在情報はありません。


しかし、ウェルジーナ八水狩嵐会議では、クラブの7が出た位置が右下であったこと、スペードの10が右上から一つ下に現れたことからトランプゲームを用いたものだと仮定し考察しています。


また、スペードの10に該当するスキルが前シーズンまでチート中のチートだと言われている時神ルーピル、雷神セト・トルエド、滝神ウァリダスナッコ等の神系のどれかだろうと言われています。」


「第二サーバーはかなり強いモンスターがいそうね。

神の名が入ってるスキルは固有スキルの中でも強いものが多かった。もしその力がログ・ウィルミルのようにモンスター自体に使われたら危険。でもスペードの10回答者がいれば、スキルの一部使用が可能なのだから王国がNPCに襲われても問題ない。


とりあえず強いエルフは第一サーバーに集まっている。第二サーバーの様子を確認してすぐ移りましょう。サーバーが開くまで1時間ほどしかない。おそらく3か国同時ね。現状は分かったわ。追加の情報はある?」


レフィナ女王の質問にガラムロードは答えた。


「スキルについてなのですが、基本的にはモンスターの使っていた技を応用したものです。しかし中には稀に、モンスターの攻撃とは全く関係のないスキルが手に入るらしくそれを、ウィーブスキルと呼んでいます。今まで確認したものは、炭酸やわやわマシュマロ拳、たたた踊り、スゴモールミストシャワーです。」


レフィナにとっては変なスキルの情報は不必要なものだった。


「その情報は聞いてないわ。でも最後のはちょっとほしい。」


「失礼いたしました。しかしここからが問題なのですが、一人の持てるスキルが2つまでしかない状態で、基本的なスキルは変更可能なのですがこの異様に弱いスキルだけは変えられないんです。」


「なるほど。被害が少ないことを祈るしかないわ。あとで所持している人を連れてきて。」


ごめんなさい。重要なスキル所持の話なのに面白くて笑いそうになってしまったわ。後で名前も考えてみてもいいかもしれません。


「かしこまりました。」


井戸の中レトファリック一行。

Yobaseがいなくなり重い空気になっているところを鯱千が和らげようとした。

「奴は天才だ。Non Player Clown JOKER FONUMEES SKILL CODEを解いたスペードの10仮所持者。なぜなら回答が出たってのにスペードの10である理由が断定できてない。巷では英雄扱い、DESSJOKERなんて言われてる。このゲームを抜け出すには奴が必要だからだ。」


田芽助がYobaseがいなくなっている現実と向き合わない事に焦った。


「その話もうしました。今Yobaseさんがいなくなったことと私のlevelが低いのをどうするかって話してます。もう第二サーバーが開くまで一時間しかないんですよ。」


Yobaseを失った原因を知った峰未雨は六衛田芽助に失望していた。


「六衛田芽助。あんたのミスでYobaseが死んだ。まさかこんな嘘吐きがこのパーティのリーダーなんてなるわけないよね。やっぱりリーダーはレトファリックか。」


このパーティのリーダーはレトファリックという方針になっていた。峰未雨が理由を説明しだした。



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