第35話 ベイロードダンジョン2
右側の石像が復活してるというアンナの情報でみんなでその入り口まで行くと、最初の位置に石像は元通り、何事も無かったの様に復活してた。
「どういうことだ、もしかして反対側もか?」
反対側の石像もやはり綺麗に復活してた、このままやってもたぶん同じ結果だろうと言う事で、何か仕掛けがあるんでは無いかと言う事に達した、そこで一旦両方を先ほどの広場までおびき出してみようと言う事になった、アンナとフレイアは中央待機で、ハクとバベルで両方の石像の所にいって動くのを待った。
ゴゴゴゴゴォ・・・
やはり動き出したので二人で真ん中の部屋に誘導しようとしたが。
広場に来ると石像は戻っていく・・・・
「だめだな・・」
そこでフレイアがポンと手を叩いて、
「同時に破壊したらなんか開くとか?」
「ぉ、いい事言うな」
そしてフレイアとアンナは真ん中奥の部屋に行ってもらい、ハクとバベルが同時に石像を破壊することにした。
バベルが大声でハク行くぞーと声を掛ける、それと同時にハクと石像破壊する。
「真ん中どうだー?」
「なんも起きないよー」
あー手詰まりかよとバベルが石像を壊したところで頭を掻いていると石像の破片がカタカタと集まりだした、その先には小さな石像のようなものがあり、バベルは素早く抜き取った、そうすると石像の復活は止まった。
「これがこの石像の心臓みたいなものか」
それを手に持ってハクの所に行くとやはり石像が復活しかけていたので同じようなものを探す、そして取り出す、そうして両方を手に取ると、その二つの石像は共鳴し始めた。
「あーなんか扉みたいなのが開いたよー」
ハクとバベルは急いでフレイアの声がした、中央の奥に走った、そしてその輝かしい光を放つ奥へと進んだ、入った所で手に持った石像は砂と変わって崩れ落ち、扉は閉じられた。
「あら、帰り道なくなっちゃったね」
「あわわ、そしてこの先にはそうやって閉じ込められた人たちの骨が・・・」
「アンナ本の読みすぎだろ・・・」
そして一行は恐る恐る先を進む・・・
そこは煌びやかな宮殿のようだった・・
そこのとてつもなく大きな玉座?の様なものの上にものすごく大きく立派なドラゴンが横たわっていた。
小声でアンナが呟いた。
「ド、ドラゴンですよね・・・あれ・・・」
「どう見てもドラゴンだな」
その横たわってたドラゴンが目だけを開けてこちらを見た。
バベルが近寄る、ドラゴンが首を擡げる、そしてその大きな口を開け炎を吐いた。
【凍てつく吹雪】
すかさずハクが炎を掻き消す。そしてドラゴンが口を開いた
「ほぅ、我を見その炎を前にたじろぎ一つせぬとは、たいした胆力・・・そして、その者は白虎に似ておるが少し小さいな・・・」
「父上を知ってるのか?」ハクが問いかけた
「ほぅ、あの白虎の息子か、つまらぬ者達なら即刻灰にしてやろうと思うたが、ぬぅ・・人間よその首飾り・・・」
「これは俺の友、白虎から貰ったものだ。」
「なんと!あの白虎が認める人間か・・・なるほどなるほど・・・ベとイが倒されその謎が解かれるのも納得か。お主の名は何という?」
「バベルだ」
「ほぅ、お主がバベルか、最近その名をこの界隈の魔物から聞いたことが有る、地上を我が物顔にしとると。」
「たぶんそれは、少し前の話だ、今は違う」
「そうか、我はこの大地を治めるドラゴンの一人、クエイドだ、何しにここへ?」
「俺の力を取り戻しにきた」
「力?はて何のことじゃ?もしかしてこれか?」
そして一つの輝く珠を見せた。
たしかにそれからはバベルの力が感じられた。
ドラゴンと言うのは宝石とか輝く物が好きで、それをコレクションとして集める習性があるという。
「これは、ある日、輝く光が飛んできたのを捉えて珠に封じておったのだ、キラキラして綺麗だろ?これがお前の物という証拠はあるのか?」
「証拠と言われても困るが・・・」
そしてバベルはこれまでの経緯として魔王を倒しそこの女神のフレイアに力を奪われまき散らされたことを説明した。
「なんと、お前が女神フレイアと申すか?」
「そうです、私がレイアちゃんです!」
「なんと、ふざけておるのか、こいつは?」
「あーこいつが女神と言うのは本当だ、何の力もねーただ力を奪い封印する能力しかもってない、吹けば飛ぶような女神だ。」
「ちょっと、バベル君いいすぎ」
「話がややこしくなるから引っ込んでろ。それで、どうにかそれを返してくれねーか?」
「う~む、これをかぁ?それで、お主はなにを我にくれる?」
「今は何も無いが、宝石がいるというのならこれからまた旅するから取ってきてやる。」
「我の為に宝石を集めて来てくれるか、うーむ白虎の友にそこまで言われると・・・仕方ないほれ、持っていけ。」
___テッテレー【バベルマキシマイズ】獲得___
バベルマキシマイズとは、身体能力を三倍にするだけでなく己の怒りを凝縮し力に変えるスキルである
「ありがとう、クエイド。」
「白虎に会う事があったらクエイドがよろしく言ってたと伝えてくれ」
「あぁ、必ず伝える」
「それとこれも持っていけ」
何やら赤い宝石の着いた指輪をくれた、それを身に着けると更なる力が湧き上がる様だった。
「もし宝石が集まってここに来ることが有れば入り口でそれをかざせすぐに我は感じる事ができる」
「ありがとう、必ずまた来る」
「フォフォフォ、暇つぶしに善き話が聞けて楽しかったぞ、また来い。帰りはこの玉座の後ろから出ていけすぐ地上に戻れる」
「それはありがてー助かる」
「それではクエイド様お邪魔しましたー」
そしてバベル達はクエイドの住処を後にした。
「ベイロードってそういう意味だったんですね。」
「何のことだ、アンナ」
「クエイド様がおっしゃってたじゃないですか、ベとイを倒しその謎を解いたって」
「あの石像の事かーなるほど、ベとイの謎を解いて進む道か」
「そんなヒント分からんよな」
「でも帰り道の心配しなくてよかったですねバベル様」フフっとアンナが笑う。
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