第8話 意外な再会
程なくして、バベルは無事ショコラを救出し宿に戻ってきた。
ーガチャー
「オース、戻ったぞー」
「ショコラー無事かー!」
「バベル様おかえりなさい」
「バベル君おかえりーフリフリ」
「あーただいま」
「おにーちゃんただいまー」
そして感動の兄妹の再開をはたし、何度も何度もバベル達にお礼を言ったアバシーは心を入れ替えて近くの良くしてくれる宿屋のおばちゃんのとこでまじめに働いて頑張るとのことだった・・・
「!って、なんでお前がここにいるんだよ、くそ女神!」
「やだなーちみと、私の中じゃないか、そんなに照れなくても」
「てめぇ、ふざけろよ、お前のせいで俺がどんな思いをしたかわかってんだろうな、ポキポキ・・・」
「まーまーバベル君落ち着いて、言い忘れてたことがあるから、少し話をしようじゃないか。」
「あのーバベル様、こちらはお友達とお聞きしておりますが?」
「こいつはなー俺から力を奪った張本人だよ・・・」
「Σ!!!と、言う事は女神様!?」
「そうなんだよねー実はえらいんだよねー。えっへん、だまっててごめんねアンナちゃん テヘ」
「テヘじゃねーし、なんだよ話って。」
「実はね、こうなんだよ」
女神の言うにはあの時奪ったのは、力や技だけでは無く、俺の闇の部分も吸い取ったらしい。そしてそれも一緒に世界に散らばってどこかに受け継がれているらしく、その闇には強大なパワーが宿ってるとのことだった。
つまり力を奪われたあの時の俺の状態は身も心もまっさらな状態だったらしく、良いほうにも転ぶし悪いほうにも転ぶ、非常に微妙なっ状態だったらしく、アンナの存在はかなり大きかったようだ。
ーポンー、
「なるほど、だから俺はすんなりアンナの事が受け入れられたのか・・・」
「そうなんだよ、やたらどす黒いの吸ってるとは思ったけど、今のバベル君見る限り、いい傾向だね、アンナちゃんに感謝しなさいよ。」
「そ、そんな私は、たいした事してないです。 (汗」
「真面目な話あのまま、バベル君がパワーも闇ももったままだったら、魔王どころじゃなくなってたね、あたしは世界を救ったのだ!えっへん。」
「そうだな・・・」
「そうでしょ、そうでしょ、バベル君がこんなにいい子になるとは、あたしも嬉しいよ。」
「てめぇ、調子にのるなよ・・ポキポキ」
「ってことで、そろそろ帰ろっかな・・・あ、あと闇の持ち主みたら絶対戦っちゃダメ、これは忠告だよ、今のバベル君じゃまだ太刀打ちできない。」
そう言い残して女神はまた姿を消した。
「たくっ、あのくそ女神、結局どうしろっていうんだよ・・」
「まーなんとかなりますよ、それよりも明日、冒険者ギルド行ってみません?私じつは冒険者ってちょっと憧れてたんですよねー。」
そしてその日は旅の疲れもあって早く休むことにした。
ウトウトしながらバベルは思うのだった、今のこの生活も悪くないなと・・・
(実際あのままの俺でいたらどうなってたんだろうな・・・)
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