第14話自衛隊




ダンジョンへ行ったら駐車場に自衛隊の車両が埋め尽くされていた。

それに隊員もあっちこっちに居るぞ。


なんで自衛隊がここに居るんだ。


あ、村長だ。

それも村人数人を連れてやって来た。


「村長、これって何ですか」


「ああ、君か・・・モンスターカードをドロップさせるための探索だと聞いているよ。なんでも地下3階までしか探索しないから、君は地下4階で頑張ってもらうか休んだ方がいいぞ」


嫌々、ここまで来たらダンジョンへ行くよ。

自衛隊の銃が見れるし撃つ場面も見れる可能性もある。


銃オタクの俺には、夢のような話だ。





あれって9mm機関拳銃だ。


全長:399mm

銃身長:120mm

重量:2.8kg

作動方式は、シンプルガスブローバック式

弾倉:25発入

発射方式:連発/単発

発射速度:約1100発/分

有効射程:約100m


スマホで「カシャ、カシャ、カシャ」と撮る。


あ、怖い顔して自衛隊員が見るが平気だ。



あれなんか凄いぞ。


12.7mm重機関銃 M2

トラック搭載で対空射撃も可能だ。


そんな強力な銃火器をダンジョンに持って行くらしい。

あれって三脚固定だ。

成る程、あれに載せて撃つのか・・・


「カシャ、カシャ、カシャ」と撮る。




もうダンジョンに入った。


「召喚」


キラキラと現れた。


「早速行くぞ!」


走りだす。


しばらく走ったら、銃を撃つ音が通路に反響。

そっち方面へ行く事は、かなわない。

自衛隊員が立っていたからだ。


「ここからは立入り禁止です。民間人に怪我をさせない処置と思ってください」


ああ、ダメらしい。


「おい、あれって例のゴブリンだぞ」


「君、そのゴブリンが持ってる武器を見せてくれないかな」


「え!見せてもいいですが、こっちもタダでは見せられません。そっちの銃を見せてください」


「・・・・・・分かった。見せるが念の為に弾倉は外すからね」


弾なしか・・・・・・


「それでいいです」


「ゴブ、骨トンファーを1つ手渡してくれ」


「ギャー、ギャー」と渡してくれた。


5.56mm機関銃MINIMIの弾倉は、外されて銃の弾もカチャッと外された。


「コンコン」と転がる弾。


それを拾ったのがリンだ。


「リン、弾は危ないから渡すんだ」


素直に渡すリン。


俺は、5.56mm機関銃MINIMIをリンに持たせて「カシャ、カシャ、カシャ」と撮った。

アップにしたり銃口の穴もアップで撮る。

このライフリングの溝が堪らないね。


「こんな感じなのか・・・・・・」


「カシャ、カシャ、カシャ」と撮る音が響く。



自衛隊員にお別れを言って、その場を立ち去る。


ああ、有意義な日だ。



地下3階までゴブリンに出会うこともない。

自衛隊が狩りつくしたようだ。

こっちも急ぐので疾風のように走る。


隊員も一瞬なにが起きたかも分からない。


「なんか風が吹いたが・・・・・・」


「バカ言うなよ。そんな怖い話は余所よそでしてくれ」





4階での戦いは、ゴブ、リン、リーゴに任せきりだ。

リーゴがいるから圧倒してる。


俺は、回収に専念だ。

あ、またも牙があった。


矢筒には、牙矢8本。

これで12本の牙矢が作れるぞ。


これで無駄撃ちもできる。


「ギ、ガガ」と呼ぶ声だ。


もう走ってる。

俺も走りだす。




ああ、もう戦ってるぞ。


植物がゴブリンを締め上げて、葉っぱが回転してブーメランのように「ズバッ、ズバッ」と切っている。

首の頚動脈を切られて噴水のように血が・・・


目を切られ「ギー、ギー」と鳴くゴブリン。


容赦しないリンは、ヌンチャクを高速でヒットさせる。

頭が壁にぶつかって「グシャ」と音がする。


骨トンファーもクロスして叩く。

「ボキ、バキ」と骨折こっせつの音が響く。


呆気ない戦いだ。



え!モンスターカードだ。

絵柄は、弓を持ったゴブリンだ。


早速、「召喚」


やっぱ弓を持ったゴブリンだ。


矢筒には、8本の矢が入っている。

なので試しに牙矢を手渡す。


「通路に向かって射ってみろ」


矢が長過ぎてダメだった。


ゴブリンの弓は、小型だ。

矢も小さい。


折角ゲットした牙で矢改造するしかない。

それにしても小さい弓だ。


弓のげんを引いてみたが結構な力がいるぞ。

こんな小さなゴブリンも筋肉を触るとムッキムキだ。


「そうだ名前だ。ユミにしよう。お前の名は、ユミだ」


めちゃくちゃ安直な名だ。

しかし、名前が覚えやすい。


「ギャー、ギャー」と喜んでるからヨシとしよう。


俺も、ポール・ヴェルレーヌって名前も知ってるよ。

言い難い名だ。

たしか・・・フランスの詩人の名だ。


戦いの最中に、そんな名で呼べないって。

だから簡単な名が良いんだ。



「ギャー、ギャ、ギャー」


何を言ってるか分からんが手を引張るから「行こう」と言ってるみたいだ。


またまた走りだす。





5階でも1回の戦いで、わずか4分で終了。

1人が加わってことで戦いも楽だ。



時計を見る。


「この戦いが終わったら帰るぞ」


「ギャー、ギャー」


「ギャー、ギャー」


「ギャー、ギャー」


「ギャー、ギャー」と4つの声が反響して無数に声となって聞こえるぞ。


終わったユミが牙を持ってやって来た。


牙か・・・・・・


右手には、4本の矢。

左手には、牙が4つ。


これって矢を作ってくれって意味らしいぞ。

あ、自衛隊が居るから余裕で帰れる。


ゴブリンの矢尻は、黒い尖った石だ。

それを挟み込んで糸でグルグルと巻いてるだけの矢だ。


「ユミ、俺も牙を4つ持てるから後4本を出せ」


ポーチから牙を出して見せる。


納得したみたいだ。

素直に4本を差出した。


その間、両通路を見張りするゴブとリン。


ユミとリーゴは、俺の手をガン見だ。



糸をグルグルと取って石のかわりに牙を「ギュッ」と差し込む。


そして糸で「ギュウ、ギュウ、ギュウ」と力強く巻いて完成だ。

8本の矢を作った。


「ギャー、ギャー」と喜ぶユミ。


「さあ、帰るぞ」



5階で1回。

4階で2回も戦った。


3階からは0回。



カウンターでの精算を頼んだ。


魔石341個×300円=102300円

濃い魔石45個価格未定


あちゃーー、10万を超したぞ。

魔法使いの魔石は、まだまだ未定らしい。

残念だ。



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