呪われた家の効果

矢斗刃

呪われた家の効果

俺達は一緒に住むところを決めるために不動産屋に行って車で案内されていた。


「ここの部屋はどうですか?」と紹介してくれる不動産屋さん。

「うーん、でも何かこう足りないというかパンチが・・・。」という彼女。

「おい、普通でいいんだぞ!あまり無茶言うとやばいことになるだろう。」

それで今までどれだけやばい目にあってきたことか・・・

「え~でも新居だよ!もっとこだわろうよ。」

「変な方向にじゃないだろうな。あのなー物価も高くなってるし節約しないといけないんだぞ!値段もそこそこでこれ以上いいのないだろう?」

「えーやだやだー。絶対もっと面白い物件がいいってー。」と目を輝かせている。

ダメだコイツ絶対事故物件とかそんな所じゃないと納得しないぞ。

「妥協は必要だ!」

「そんなことない!」と二人睨み合って取っ組み合いになりそうな雰囲気になる。


「阿野でしたら実際に見ますか?」

「見ますって何を?」

「もしかしてあるの?ワクワク、ウキウキ!」


「はい、ございます。」

「だめだぁーいけないそれだけはダメだー。」と錯乱する俺。

「どうしたのですか?」

「時々発作的にあーなるのよ。気にしないで。」

「絶対、俺は今日呪われるんだー。」と壁に頭を打ち付けている。


「あの止めてもらっていいですか?」

「えーでもそこがいいんでしょ!」と照れている。

変わった彼女だと不動産の人は思った。そしてにやつく。

男は何かを企むように事故物件に案内する。


「ここはどうですか?」

いたって広そうな中古の住宅。

「えっ、広いなんでこの物件が事故物件なんですか?」


「いやぁーそれは私の口からは何とも・・・ただ人が死んだとかそう言うのではないとだけ・・・。」


「なるほど、それを解き明かすのもまた、醍醐味!ここにしよう!」と決める彼女。

「おい、ヤバイなんかここやばいって・・・なんか鬼、鬼がいるってー。」


「はぁーそんなのいないって!」

「ここだけは、ここだけはやめよーよー。」と一人の大人の男が泣きじゃくる。


「絶対やだー!」

「がーん。」しかも警視契約書に名前書いている。

「では今日からと言うことで・・・頑張ってくださいねお兄さん。」

「お前ー絶対ここで何があっているか知っているなー。」


「ふっ、リア充は爆発すればいい。」と俺に耳打ちして不動産屋の案内の人は帰っていく。


「ああの野郎、うぉぉぉぉぉ。ヤバイヤバイ、ヤバイよー。」

「はぁーー、なにかやばいのよ、それよりさっさとこの家に必要な家具を揃えてきてと追い出される。


仕方がないので車で行って戻ってきたとき・・・もうすでに手遅れだった。

彼女の頭の上から角が生えていてまるでそれは・・・鬼のオーラを発している。

もう俺はそれだけで彼女が呪われたことを察知した。

いつの間にか手には金棒が・・・

俺はこの日この時から彼女が鬼嫁かした生活を送ることになったのだった。



「あの家の住人まだ住んでるのか?」

「今回は長いですね。いつもはすぐに退去して別れているはずなのに・・・」

「そうだな・・・。」


あの場所に住み続けて女の方が人格が変わって男が無理って根をあげるのに今回の住人は・・・


「一か月持っている最長記録更新。もう皆住めないと思ってましたけど・・・意外に離婚しまくる物件で長続きして居る秘訣は?」


「そんなの男が耐えて耐えて耐えて・・・ちょっと心配になってきたぞ!」


その後様子を見に行った不動産屋の話しによると。

あまりにもその男の謝りっぷりに呪いが晴れて言っていたそうだ。


「嘘だろう。」

その徐冷の瞬間を肉眼で見ることができたことにより彼は今後幽霊に悩まされつづけるのだった。


「ひぃーごめんなさい、ごめんなさい。」の声がいつまでも響いていたそうだ。

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