第2話 ここはどこでしょう?

「えっと……なんか用ですか?俺漫画読みたいんですけど」


「神様目の前にして漫画読みたいとか言ってからに。お主やはり頭がわいておるな。もっと興味を示すものじゃないのかのー?昔はわしが目の前に現れた途端崇め奉る者が多かったんじゃが」


 んー、ムカつくな、こいつ。俺の妄想が俺に頭わいてるとか言うなよ。なんで綺麗な女神様とか想像出来ないんだ俺は。まあいいや、漫画読も。


「!?。こら漫画を読むのは辞めんか!さてはお主、わしのことを幽霊か何かと勘違いしておるな?いや、幽霊でも興味持つはずじゃが。ええい見よ、黄泉。これがわしの世界じゃーーーー」


 自分の妄想と勘違いする黄泉は神様を無視して漫画を読んでいたが、世界を見よと神が空高く手を上げると、転移したかのように周りの景色がみるみる変わっていき


「……なんだよここ。.........宇宙?」


 黄泉の周りは真っ暗な空と点々と光り輝く星々に覆われた、とてつもなく巨大な世界が広がっていた。


 なんだよこれ?宇宙?いや、息はできる?てかここどこ?何、何?

 ……この爺さんマジで神様なのか?

 体浮いてる、やばい、何だこれ?


「どうじゃわしの作った世界は?綺麗じゃろうて」


「……ああ、すごい綺麗だ。わしの世界ってことはここは神様が作った世界なんですか?」


「そうじゃぞ。ほれ。あそこに見えとる青い星。あれがお主が住んでおった地球じゃ」


 うーん、どれだろう。目を細くして見ても俺にはお星さまにしか見えないんだけど。神様だから目がいいのか?

 普通地球見ろって言われたら青い球体やら近くの月やらを見せるはずだけど。俺が住んでる星って言ってあの点々を指さすってことは.........えぇ?ここって銀河とかのレベルの宇宙?


「……本当に神様なんですか?俺の妄想とかじゃなくて?」


「さっきからそう言っておろうが。全く、お主で本当に大丈夫かの?選んだ人間間違えたかもんしれん」


 いや、間違えとか面と向かって言われても。選んでとか言ってないし。いきなり出てきて頭わいてるだの選び間違えただの……?というか何に選ばれたんだ?


 黄泉は広大な世界の真ん中で何に選ばれたかを色々想像してみる。そして想像した答えの1つと同じことを神から告げられるのであった。


「今からお主には違う世界に行って生活してもらいたいのじゃ。自分の生きた世界とは全く違う世界。お主なら興味があるのではないか?」


「はへ~~~」


 神の言葉に気の抜けた返事を返す黄泉であった。



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