第26話 マエダトミオ
『死亡していたのはマエダトミオ容疑者六十四歳で、二週間ほど前から行方が解らなくなっていたのを、近隣の住民が発見し警察に通報しました。マエダトミオ容疑者は以前から指定暴力団との度重なる接触があったとして警察が捜査をしており、死体が死後一週間以上経過していることから、自殺と事故の両面で調査を……』
翌日、家のリビングでニュースが流れていた。
テレビに映っていたのは、間違いなく、大崎と一緒に写真を撮ったハゲで小太りのマエダトミオだった。
でもあれは2日前の写真だ。一週間前に死んでいるなら写真なんか撮れないはずなのに。
じゃあ、あのマエダトミオは誰だ?
このマエダトミオは、誰だ?
「マエダ、トミオ……」
俺はただ、テレビの前でしばらく立ち尽くしていたのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます