第27話 報告書

報告書 No.1102846

県立矢間手高等学校 オカルト同好会 

作成者 大崎優


分類1:外星人全般


分類2:フィールドワークによる独自調査


内容:●●年●●月●●日(土)に自宅でUFOとの接触を試みたところ、成功。宇宙船の故障により救援を求められたため、翌日の昼一〇時から行動を共にすると約束をする。


接触可能な当事者:2-A 大崎優


当事者詳細

 大崎優:オカルト同好会部員

 マ・エー・ダァン・ トゥ・ミーオ:金星人


当否:本人接触にて確認


実行日:●●年●●月●●日(土)〜●●年●●月●●日(日)


証明者:2-A 大崎優(部員)


同行者:あり【マ・エー・ダァン・ トゥ・ミーオ(金星人)】*本人署名が不可能であるため、大崎優代筆による。

 

詳細:金星人に接触後、翌日行動を共にし修理部品の調達に協力。電車代として一〇〇〇円を提供。●●競馬場へ同行。そこでマ氏は四番人気の馬を単勝で五〇〇円分購入。見事三五七〇円を得る。電車代及び競馬場の入場料、賭け金の返礼としてカツ丼をご馳走になる。

 その後、電子部品を購入。マ氏が宇宙船の修理に集中したいというのでそこで別れる。

 マ氏が宇宙人であるという客観的証明はないが、競馬場で撮影した記念写真を添付する。

 なお、マ氏は地球人で無賃乗車を繰り返す犯罪者の体を借りて行動しているとのことであった。金星人以外の外星人については知識が乏しく、地球の資料を提供すると大変喜んでくれた。


*注釈

 大崎優部員が部活にマ氏の報告をした翌日、死後一週間を経過した男の死体を発見したという報道がなされる。この男は指定暴力団と繋がりがあるとされる前田富雄容疑者で、大崎優部員が遭遇したマ氏と非常によく似た容姿をしている。以下に該当事件の報道記事を添付するので、ぜひ各々考察の参考にしていただきたい。

 注釈執筆:【3-A 秋葉千晴】
















――――――――――


・次回予告・



「あの、ここのゲームなんですけど、お化け出るって聞いたことあります?」


 オカルト同好会部で請け負った調査のために一人でゲームセンターにやってきた上野。

 とあるゲーム筐体の注意書きに不可思議なルールがあるという。


『夜七時半から八時の間にプレイしていると、扉をノックされる事があります。もし扉をノックされた場合、何があっても扉の方を見ないでください』


「その筐体で何かあっても俺たちじゃ助けてあげられないよ? 本当に大丈夫?」

「はい! ありがとうございます! お化けにナメられないように頑張ります!」


 夜七時半にゲームプレイを始めた上野は、案の定怪異現象に遭遇する。



背後にいる。絶対いる。見ちゃいけないものがいる!



 ――あーあ。やっぱり先輩を誘えばよかった。

 





 次回

『裏ハウスルール』






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