第13話 君たちはなんのために勉強するのか

休日はあっという間に過ぎていく。

朝、走り(全速力)で15分の場所に位置している中学の朝学活10分前に家を飛び出す。

おっかしぃなぁ学校は好きなんだけどね。

「おはよーございまーす」

学援隊の人に挨拶しながら春風を切っていく。

チャイムを聞きながら階段を駆け上がることで私の平日は幕を上げるのだ。


三年生になると嫌でも受験というものが常にまとわりつく。

こんなものを書いておいて矛盾しているかもしれないが、私はこれが嫌いだ。


ふじさん、また内職してる…。


わざわざ注意したりとかはしないけどさ。

授業中、休み時間、塾の宿題をやる人が、私は嫌いだ。


社会の授業で

『何のために勉強するのか』

と聞かれた。

私はこの質問が嫌いだ。

したいからする。楽しいからする。そこに理由を求めるなんて野暮な話だと思う。

だから私はこう答えた。

『知的に人を煽るため』と。


藤さんを含む大半の人が『受験のため』と答えた。この回答が私は嫌いだ。


放課後は学級委員と実行委員で修学旅行の行動班のメンバー決めをした。

リーダーシップのある人、大人しい人、問題児。全て均等になるように考える。


藤さんと一緒の班だ…。


「決まったね!!めっちゃバランス良いんじゃない!?」


私情を挟めば何も進まないからね。

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