(三)-6
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慶応三年(1867)四月十三日。長州藩士高杉晋作春風は病没した。
五月二十四日、征夷大将軍徳川慶喜による兵庫開港と長州寛典の奏請が勅許され、幕府による再度の長州攻めの可能性は事実上消えることになる。
その後大政奉還を経ての十二月八日、王政復古の大号令に先立つ朝議で長州の朝敵認定が解除され、長州藩は実に三年ぶりに白日の身となる。
そして高杉晋作一周忌の三日前に当たる翌慶応四年四月十一日、江戸城明け渡しが執行され、二百六十年あまり続いた徳川幕府はここに完全に終焉する。
その後さらなる紆余曲折を経て、新生日本に内閣制度が発足し、初代内閣総理大臣が誕生したのは明治十八年。徳川幕府の十七回忌に当たる年のことであった。
(完)
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