第176話 救出隊!

第3王女様に代わって、王妃様の尋問が続く!


「団長聞くが、この人達に門の警備を頼んだのでは無いのか?」

団長は、よく考えて回答する。


「はい第3王女様の伴侶様に、門の外を監督していただく様に、お願いしました。彼女達には、お願いをしていません」

団長の言葉に、王妃様は頷く。


「そうかなら、寝ていた事は不問にしよう、それで婿殿は何処に行ったんだ!」

千さんは木の方を見ていて、他の3人は周りを見ているだけ。


「千よ何を知っている?」

王妃様は、1人だけ違う方向を見ていた千さんに問いかける。


千さんは頷き、王妃様に説明をする。。

「はい最後に見たのは、あの木の所で手を振っていました」


「手を振っていた?」

千さんの回答に、王妃様は首を傾げる?


「そうです、透明な果実があると旦那様は言って見に行きました。あそこに行き確認をして、無かった様なので間違いだと手を振っていました。

それで私は安心して、此処で休んでました」

千さんが言うと、第3王女様が言ってくる。


「貴女何を呑気に言っているの、最初に来た時に話してありますわよね、この塀の外10mまでしかバリアーは無いから、その外は集団行動しか駄目だと!」

王女様に怒られて、千さんは委縮する。


「団長、何人か連れてみて参れ!」

王妃様に言われて、団長は騎士達を連れて木の所に行く。


「しかし参ったわね、クイーンが現れたなら、王が現れるのも時間の問題! なのですけど、外の警備を疎かではね」

王妃様はジロリと千さんを見る。


「ねえ本当に、あそこに行ったのダーリンは!」

カオリさんは再度、千さんに聞く。


「えぇカオリちゃん、あそこで確かに手を振っていたのよ、それで安心して休んでしまったの御免なさい」

千さんはカオリさんに頭を下げる。


「全くどおするのよ千、旦那様にもしもの事があったならば!」

更に委縮する千さん、泣きそうだ。


「貴女は、あまり怒らないのよ、千が可哀想でしょう」

「でもお母様、旦那様の行方が分からないのよ、どうすればいいんですか」

少し考えて、側妃様は第3王女様に言ってくる。


「強者の周りにいると、弱者は守られているから気を抜くものなの、カオリさんだっけ、あの子でさえ強者がいるから気をつけず寝ていたのよ、その1番さんが行方不明になる訳は無いわよ、そこら辺できっと寝ているはずだからね」

王妃様は不安顔の第3王女様を慰める。


側妃様の言葉で、第3王女様は安心したが、そこに団長達が戻ってくる。

「王妃様、報告いたします! あの木の生い茂った所を確認しましたら、スライムの粘液が地面に大量にありました、何物かと争った痕跡が有ります」

王妃様は、その事でハッとする。


「騎士団を派遣する、その後を追って行って、そしてその先の事を報告して下さい。

もしスライムキングがいたなら、第1王子を派遣して討伐をします」


王子様は頷き、団長は副団長に命令をしている。


「団長さん、私も行きます、ダーリンを目を離した責任でついて行きます!」

「私も行くわよ、生きていればヒールで怪我なら治すから」

千さんが言うと、黒と白も頷く。


此処にマサシ救出隊が結成された。


「ダーリン、きっと探し出すから待っててね」

騎士団と共に、みんなでスライムの粘液を追って行く。







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る