第168話 食事会の余興!

いきなりの事で、カオリさんは驚いている。

「私を呼んでいる、王妃様が?」


「そうです、あのスープの事で聞きたいことが有ると、副料理長と共に来るようにとの事です」

言うと、メイド副総長が手首を掴んで、カオリさんを連れて行く。


残った俺達は、仕方無しに離れて付いていく。


カオリさんは、夜の食事会会場にメイド副総長と入って行く。

俺達は入り口の影から中を見ている。


副料理長が王妃様の皿にスープを盛っている。

その前にメイド副総長に連れられて、カオリさんが王妃様の前にいく。


「このスープを作ったのは、貴女だと副料理長は言っておりますが、本当なの?」


するとカオリさんは、王妃様に言う。

「アイデアは私です、そして実際に作ったのは彼ら料理人達ですよ、王妃様」


「何だ自分で作ったとは、言わないんか?」


「そんな事は言いませんよ、確かに作ったのは彼ら料理人達です、その手柄を取るなど、私がするはずは有りませんよ王妃様」

カオリさんが、薄ら笑いを浮かべると周りで声がする。


「不敬だ!」

「王妃様に反論するなどと言語道断」

「此奴の首を刎ねろ!」

「ならわしが、やってやろう」

体格の良い男が出てくる、席が上の方だから上位の貴族かな?


「あれは騎士団団長」

「あ奴が今我が一族のトップか」

「彼の方にもお姉様の因縁が有りますね」

騎士団団長に黒との因縁か、大変な奴が現れたね。


そしてカオリさんは、出て来た騎士団団長を見る。


騎士団団長は周りに声をかける。

「誰かコイツに剣を持って来い、丸腰の者の首を刎ねては騎士として恥だからな」


背後から執事が剣を持ってくるが、カオリさんは受け取らない。

そしてテーブルに近づき、置いてあるナイフを手に持つ。


「貴方ぐらいなら、この肉切りナイフで十分よ、死なない程度にはなるはずね!」


その言葉に、騎士団団長は怒り出す。

「貴様小娘、王妃様の前で首を刎ねてやる、王妃様床を汚す事をお許しください」


騎士団団長が言うと全員立ち上がり、執事とメイドがテーブル等を片付ける。


「遺言を聞いてやる小娘!」

「死なないから要らないわよ、それよりも来なさい、とっとと終わりにして寝るんだから、ダーリンとの初めてね夜だから邪魔をしないでね!」


更に怒る騎士団団長、そしてカオリさんを襲ってくる。

しかしナイフで剣を弾くカオリさん、団長が縦に横に剣を振っても軽く避けている。


「貴様、ならこれで終わりだ[剛力]」

団長の頭上に巨大な斧が見える、幻覚?


それが頭上よりカオリさんを襲うが、カオリさんは。

[斬撃][斬撃]2発の斬撃を飛ばす。

1発は頭上の斧を消して、もお1発は団長の剣を破壊。


そしてカオリさんは、再度ナイフを振る。

[スラッシュ]

団長は、後方の柱に飛んで行く。


カオリさんは近づき、倒れている団長の首にナイフを突きつける。

「降参かしら?」

「参った、私の負けだ先程の事は謝る」


「そう良かったわね、此処に最弱の武器があってね、もしバットなら彼方の顔が此処には無かったわよ!貴方の言った通り床のシミとなってね」

どうやら決着がついた様だ、ただこれを見た俺は後悔する。


早まった! あの時怒ったカオリさんに、キスしてしまった事。

上に戻ったら絶対に逃げられない!







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