第162話 オーククィーン!
皆んなは、カオリさんの手に持った、外れた奴隷の首輪を見ている。
「私に似合うのはこんな安物では無いです! 私に似合うのはダーリンが贈ってくれた物! それ以外は私に似合わなーい!」
放り掲げた奴隷の首輪は、呆気に取られる王女様達のテーブルの上に落ちる。
何故かガッツポーズをする、首輪を投げたカオリさん。
この行動はこれからの事を考えると参ったな! カオリさんね、逃げる前にその行動は不味いよ。
「まさかあの奴隷の首輪を引きちぎる、そんな怪力女がいるとは!」
「もしかして、オークの化身なの!」
第1王女と第3王女が言うと、千さんと黒と白は。
(あゝバレちゃった、私も罰を受けるのかしらね黒と白)
(大丈夫だと思うぞ千様、オークの化身の怪力女だと、今は王女様達が思っている)
(そうそう、それで誤魔化して行こう、絶対に無理かも知れないけど)
3人は何かを話している。
しかし脱出前に首輪を取ったら、また新たに付けられるぞ。
「聞くが貴女はオークの化身なの、それとも生まれ変わり?」
「オーククイーンて言うのかな、その系列なの」
第1王女様と第3王女様がオークだと思い始めた、確かにあの胸は立派だ!
そしてオーククイーンと言われて、更に怒りが上がるカオリさん。
これ以上の行動は不味いよな、これは仕方ないと俺は心に誓って、カオリさんに抱き寄せて口づけをする。
「うぅダーリン、もお突然何よ!フフフもお一度ね」
カオリさんが抱きついてくるけど、離して指を指す。
「正気に戻りましたかカオリさん、あれを良く見てください、そして正気なら王女様達に謝って下さい」
俺の指を刺した先は、王女様のテーブル、その上には奴隷の首輪がある。
「ええと、皆様少しお待ちを」
慌ててカオリさんは、恥ずかしそうに王女様達のテーブルに近づき、上にある奴隷の首輪をまた自分に付ける。
「今の事は、見なかった事にしてお願いします!良いですね王女様2人共!」
ニッコリ笑って、怯える王女様を更に脅かすカオリさん。
「おお、見なかったな妹(第3王女)よ」
「はい何も起こっておりませんよ、お姉様」
震える2人は素直に頷き、残りの3人は下を向いて、肩を震わせている。
「ダーリン仲直りの印に、何か甘い物を皆様に出して下さい、この不幸な事をみんなが忘れてくれる様にね」
全く、上の物資を大切にしろと言ったのは、カオリさんだろうに。
仕方が無いので、皆んなに忘れてもらう為に、俺は金のアイテムBOXを弄る、
「よし今度はこれだな!」
ミニプリンの大袋を開けて、袋からミニプリンを出して皿に守る。
これならみんなで仲良く、分けられるだろう。
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