第161話 ゆるゆる厨房攻略記!

俺は地底に攻略に来ているのに、何で厨房の攻略を考えなくてはいけないんだ!


副料理長に命じて、材料と調味料をテーブルに出してもらう。


肉は血が滴り、塩は山盛り、砂糖はまあまあある。

小麦は何の種類か分からないがとにかくある。

そして豆類に、川魚これは時々入荷すると焼くそうだ。

野菜は、人参もどきとかジャガイモもどきとか、形と色が上とは違うけど! 葉野菜もそれなりにある、戸惑うけど食べられそうだ。


「カオリさん、調味料はやはり有りませんけど、どうしますか?」

「ブイヨンもあるわけないか、ならこの何かの骨と野菜で煮込んでどうにかする、あんた達まずはお湯を鍋で沸かしなさい!」


カオリさんの号令で、お湯を沸かし始める料理人達。


「この鍋に包丁とか箸を入れなさい、後は魔法使い呼んで来ておいて、火と水と氷が出来る人に、クリーンが出来る人もね」

追加の追加で指示を出す。


「ザルはあるの?」

周りの料理人は頭が?マーク。


「はぁー、ダーリン此処にザルを出して」

俺はザルを、カオリさんに渡す。


「これよこれ、此処には無いの!」

ザルを掲げるカオリさん、料理人は全員横に顔を振る。


「たっくー、ならこの熱湯を冷まして水にする魔法使いは誰!」

2人ほど手をあげる。


「ザルに何かの骨を置いて上から熱湯をかけると、白くなるでしょう

残った熱湯少し冷まして手で触れる位ね」

料理人が魔法で温度を下げて行く。


「そしたらこの血合とかゴミを冷めたお湯で流しながら洗いなさい、

終わったら、空の鍋に入れてそのネギもどきもね!ニンニクと生姜という物はあるの?」

料理人全員首を振る、その瞬間俺を見て、出せと手を出す。

俺はニンニクと生姜を丸ごと出す。


「ありがとう、良いこれと同じ物は此処にあるの?」

カオリさんはニンニクと生姜を掲げる。


「あゝ似ている物は倉庫にある取って来させよう」

副料理長が、指示して倉庫に料理人が駆けていく。


「はいそこ走らない、埃が立つから歩いて行きなさい!」

段々とカオリさんが鬼軍曹に見えて来た。


「そしたら、このニンニクと生姜を一緒にして、熱湯を水の温度にしてくれる」

また鍋の1つが熱湯から水になる。


「そしたらば、これを弱火で煮ていって、3時間位ね!夕飯には間に合うはずだから、残りも同じ工程でやってください」

指示をしたカオリさんが俺達の方に来る。


「ダーリン、テーブルに椅子を出して冷たい紅茶もね」

言われた物を取り出して設置する、カオリさんは少しくつろぐ。


俺の袖を引っ張る人がいる、第3王女様だ。

「何か用ですか王女様?」

「キャラメルはいつ作るのだ、私は楽しみで此処にいるんですけど」

その言葉を聞いたカオリさんが、怒り出す、


「王女様良いですか、こんな厨房では美味しいものなどは、絶対に出来ませんよ! 全く衛生管理がゼロだなんて、考えられない!

このまま食べていくと、何らかしかの病気になりますね確実に!

あの肉なんて血抜きはしてないし、野菜だって洗わないでしょう、見てください私は洗ったのに、そのまま入れている」

カオリさんは料理人を見る。


「副料理長、野菜も洗わせなさい、土がついているからね、もしかしたらスライムの卵が付いているかもしれないからね」


皆んな慌てて野菜を洗い出す、中には熱湯で火傷する人もいる。

「まずは安全な水の確保ね、クリーンの魔法か、一度沸かして冷ました水を使いましょう」

カオリさんが提案すると。


「旦那様が持ってる水でいいじゃないですか?」

「そうよね、旦那様のアイテムBOXで良いわよね」

黒と白が言ってくると、カオリさんが鬼軍曹に変身。


2人の耳を掴んで話す。

「聞けー黒に白、アイテムBOXは入れた分しか出てこない!新たに生まれる物は何も無いんだ〜!」

離された耳を撫でる黒と白。


「妹(第3王女)よ、この奴隷は生意気ではないか!」

「仕方ないですよ、旦那様の第1側妃ですから、でも大丈夫ですよ!首輪をしてますから最後は命令で、何でも出させます」


それを聞いたカオリさんの怒りはMAXだ!


「なぁーにが奴隷よ、こんな物は要らないわよ」

カオリさんが怒りに任せて首輪を外してしまった。


周りの皆んなは、ポカーンとしている。






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