第160話 地底の衛生管理!
さて困りましたよ家庭科で、味噌汁と卵焼きしかした事が無い中学生に、此処でどうしろと!
カオリさんを見ると、周りを見ている。
(カオリさん、料理は出来ますか?)
(ダーリン、私を馬鹿にしているの! 大学で管理栄養士を目指しているのよ、
魔物の肉で美味しい食品を作るのが夢なの、ただ此処のコック共は、全員首にしたい!
全然調理道具は洗わないし、手で汗を拭ってそのまま調理をしてるなんて、よく食中毒にならないものね、地底の方達は相当お腹が丈夫みたいよ!)
確かに見渡すと、何処にも石鹸が無い! 水も
(これダーリンの荷物から全て賄わないと、私達の体が危ないかもね、
でもそれの事で、他の人には物資をなるべく渡さない様にしないと)
そしてカオリさんは、俺に真剣に向き合う。
「日本人は、海外旅行先の飲み水一つで下痢になることがあるの、だからこれからの事を考えてから、ダーリンは物資を出して頂戴。
気軽に王族やメイド達に、出しては駄目ですからね!」
「はーい分かりました」
カオリさんに釘を刺される。
「返事が怪しいけどまあ良いわよ、ダーリンを信じるしか無いもんね、それで厨房を見てると、塩と肉はあるけど、他の物は何が有るのかと見ていたけど、胡椒もない様よ、
キャラメルを作るバターもチーズもみあたらないわよ、砂糖は有るはずだから何処に有るのかな」
分からないなら聞くしかない。
「副料理長さん、此処に冷蔵庫はありますか?」
「???冷蔵庫て何ですか?」
そこからかよ、ならば次の質問だ!
「残った物は何処に置いてありますか?」
「それは終わったら処分だ、まともな残り物は下町に出して、クズや食べ残しは魔物の罠の餌だな、纏めてスライムにやる事も有る」
その日に全て使うのか、ならば残り物の中毒は防げそうだな。
「次は、その切った包丁達はどの様に清掃します?」
「水をかけて、まとめて干してその辺に置く、それで完璧だよ、翌日もそれで作る365日作っているから乾かす暇は無いな」
絶対に菌が沸いているだろうよ、本当に大丈夫か?
「最後です、水は何処から汲んできます、そして洗った水は何処に捨てますか?」
「水は川からで、洗った水はあそこに溜まってクリーンの魔法師がたまに来て浄化してくれる、匂いは嫌だからね」
たまにクリーンかよ全部毎日やってくれよ。
俺が呆れているとカオリさんと目が合う、2人でため息「「はぁー」」
「カオリさん帰りませんか、俺上が懐かしいです。それと海外旅行でさえ出たくなくなりました、日本万歳」
「私も思った日本万歳!」
さてどうやってキャラメルを作ろう。
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